配置担当
【コミケット69】
まずは、カタログお買い上げありがとうございます(笑)。もう大分お馴染みとなりましたでしょうか?今回も「配置担当者からの一言コーナー」をお送りいたします。作業をやる前から判りきってはいたのですが、やはり二日間開催での抽選率の厳しさは相当キツいものがありました。ですので、愚痴も相当キツいですよ(笑)。
「配置担当者の一言コーナー」は今回の申し込みをベースとして、各担当者がそのジャンルの配置作業を行っていて気がついたこと、またはこれから申し込まれる方へお願いしたいことをお伝えするコーナーです。本音に近い部分で書いておりますので、少々表現がキツい所もあると思いますがご容赦下さい。
今回から申込書のフォーマットが一部変更となりました。それに伴いまして申し込み上の諸注意も一緒に変更を行ったのですが、非常に抜けや間違いが多く、申し込まれる多くのサークルさんにご迷惑をお掛けいたしました。大変申し訳ございませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。
先に宣伝しておきますが、過去の「配置担当者からの一言コーナー」がバックナンバーとしてコミケットのWebにて公開中です。更新担当者がサボっていなければ(笑)、前回までの分が公開されていますので、手元にカタログが見当たらず、でも申込書を書かなければならなくなった貴方! 必見ですよ〜!
【短冊の書き方】
申込書に書いてあることを、もう一度細かくおさらいしていきましょう。これだけでサークルカットや短冊についての書類不備は殆ど無くせるはずです。連続で落ちているサークルさんも、もう一度見返してみればミスは無くせると思います。次回申し込みの際の参考にしてください。
『各記入欄にD.配置用データの内容を正確に書き写してください。』 まぁ書いてある通りですが、意外とミスも多い部分です。特に「サークル名(カナ)の表記ミス」「氏名(カナ)の書き忘れ」「活動概要の食い違いや表記内容の違い」などが目立ちます。あくまでも同じものを忘れないように書いて下さい。
『短冊を2枚以上送付した場合は、書類不備とします。』 予備は入れなくて結構です。また既にカット部分を切ったものを用意してくださる方もいらっしゃいますが、これも結構です。逆に、短冊からカット部分を切り取ってしまった場合は書類不備となります。申込書の二片の内の片方は書き損じたときの予備ですよ。
『スミ一色(ボールペン、鉛筆は禁止)で書いて下さい。』 カット部分でボールペンを使用して描かれたサークルカットでは、ボールペンで書かれた部分が印刷に出ない可能性が高いです。ちゃんと印刷に出ない以上、カタログに掲載しても意味が無いとして、ボールペンでの記入は書類不備として扱っています。また、プリンタで出力したカットでも、しっかりとした白黒2値(グレースケール)で印刷されたものでなければやはり書類不備となります。結論として、意図したものがカタログ掲載時に出れば構わないのですが、そうでないと判断されたものは、書類不備と扱われてしまうことも確かです。十分に注意してください。
最近のプリンタの癖なのかもしれませんが、白黒二値で印刷したのにも関わらず、うっすらと他の色が載っているものや、全体が赤み、青み、緑がかった色で印刷されているものをよく見かけます。プリンターやインク、紙の特性を理解し、カタログ作成時まで変色を起こさないような研究を各自忘れないでください。
『左上にはスペースナンバーを入れますので、何も記入しないで下さい。また、紙、トーン、保護フィルムなどを上から貼らないで下さい。』 ここの不備が一番多いので、詳しく書きましょう。まず、一切の描きこみは禁止です。ここにかかるように絵を描いたりすれば、即書類不備となります。それからこれはプリンタ出力や、コピーしたものを貼りつけてくる方に多いのですが、左上の部分を切り取らずに、そのまま上から貼りつけてきたものも書類不備です。左上の部分は事務作業上使う場所でもあるので、あらゆる加工は絶対に行わないで下さい(スペースが空けてあれば良いというわけでないのはこのためです)。
『左上の部分を区切っている枠を消さないで下さい。』 ここも同様に不可侵な場所です。枠線を加工したり消したりした場合、やはり即書類不備となります。ですので、カットを貼りつける際にはここにもかからないように工夫して下さい。もしかかってしまったら、同様の幅で枠を上から書いてください。
『右上の部分にはサークル名のみを記入してください。』 最近ではあまりうるさくは言ってませんが、本来はサークル名を記入する場所です。ここを空白にして、カット欄にサークル名だけを書いてくるのはお止めください(サークル名部分が剥がれたと認識され、カット破損の扱いとなるためです)。
『右上の部分を区切っている枠は、なるべく消さないで下さい。』 なるべくですので、別に消してもそのことによる書類不備はありません。逆にサークル名をカット欄に書く場合は枠線を消して、サークル名欄とカット欄が繋がっている様にしてください(前記同様、剥がれたのかこういうカットなのか判らないためです)。
『ロゴマークなど知的所有権に抵触するものは、使用しないで下さい。』 企業のロゴマーク、作品のタイトルロゴ、また(TM)などが表記されているものをそのまま使用しないように心掛けてください。難しい問題に発展する事もありますので、疑わしいカットの場合は落選の扱いになると思います。
『写真使用の場合、肖像権や著作権などに抵触しないものにして下さい。』 特に人物が写っているものは、それが例えサークル代表者本人であれ、それをこちらで判断する術はありませんので、使用する際には十分に注意して使用するようにして下さい。使用許諾を受けた際には、その旨を活動概要に明記してください。
『カットに何かを貼る場合は、半年後に剥離しない状態でお願いします。』 もしこちらに到着した後で、事務作業上でカットが破損したとしても直せる限りは直しますが、貼ってあったものが紛失してしまった場合、直しようが無いのでそのままサヨナラに…。ですので、貼るのでしたらしっかりとっ!
またプリンタ出力したものやコピーを貼り付ける際の注意点として、紙質と糊との相性に十分注意して下さい。相性が悪いものですと、使用されている物質と化学反応を起こしカット全体が黄色く変色してしまい、酷いものになるとコピーしても真っ黒くなってしまうものもあります。まずはご自分で試してみては?
『申込ジャンルコードと無関係の内容なカットはご遠慮下さい。』 カタログ掲載時もそうなのですが、実際の配置ジャンルと違うカットや申込が紛れていた場合、それが配置された事を考えるとやはり居心地が悪かったり、最悪他のサークルからのクレームに発展することがあるんです。ジャンルコード一覧を見て、間違えないようにお願いします。
『複数サークルの連続したカットはご遠慮下さい。』 合体サークルで多いのですが、二つのサークルカットが連続することで判るようなカットや、鏡写しにしたようなカット、または同じようなデザインで構成されたものも時として連カットと判断されます。合体で申し込まれる方はご注意下さい。
出力したカットを貼りこむ際の一番の理想は、以下の通りです。
(1) まず左上部分を黒枠部分にかからない様に切る。
(2) 外枠の黒枠部分にもかからない様に周りをきれいに切る(もしくは、黒枠を同じ幅分マジックで書く)。
(3) 剥がれないように糊でしっかりと貼る(貼る際の注意は前記しています)。
恒例となりました困った申し込み。
(1) カットがカラーのもの(印刷の設定でちゃんと白黒で印刷してね)
(2) カットにメーカーロゴや商標が入っているもの(止めておいたほうが無難)
(3) カットに有名人の写真を使っているもの(ヤバいことがあります)
(4) 短冊の周りをきれいに切っていないもの(点線に沿ってきれいに切ってね)
(5) 短冊自体を自作したもの、もしくは短冊ごとコピー(ちゃんと申込書の短冊を利用してください)
(6) カット部分の枠線のみを残しくり抜き、後ろからカットをはめ込む(素直に上から貼っても下さい)
(7) 短冊入れ忘れ、合体時の短冊入れ違い(間抜けです……)
(8) 合体相手とジャンルコードが違う(それ無理、配置できない)
(9) カットをコピーした紙が裏紙や広告の裏で、そのまま裏が印刷に出てしまうもの(もうちょっと、気をつかわれてみては?)
(10) 短冊を封入の際に天地を逆に入れてしまったがために、開封作業でカット自体が切られてしまった(だから「こちらを上」って書いてあるじゃないですか)
(11) カットが真っ白(……)
(12) カットやトーンの糊付けが甘く剥がれてしまったがために、連没にもかかわらず救済が受けられなくなってしまった(連没救済は不備が無い場合に有効です)
(13) 逆に糊が多く、カットの回りにはみ出してしまってカットが糊だらけ…。(配置用データにくっついて離れないんですよね。剥がしてもビリビリだし…)
その他の注意
(1) 配置用データが「山折り」に沿って折っていない(束ねるときに、折りなおすの大変なんですよ)
(2) 申込とカットのサークル名が違う(申し込みがひらがな、カットが漢字も出来れば止めてください)
(3) アンケートに「○連没です」と書いてあるのに、前回・前々回受付番号が書いてない(せめて2回分は保存しておこう)
(4) 払込受付証明書が貼ってもないし入ってもいない(流石に参加費は払っていただかないと)
(5) 真っ白な払込受付証明書が貼ってある(え〜)
(6) 貼ってあるのが「払込票(兼受領証)」(貼るのは右端の「郵便振替払込受付証明書」です)
(7) 機械振り込みしたもの(窓口でお願いします)
『サークルカットはサークルの顔です。』 貴方のサークルがどんなサークルでどんな活動しているかは、基本的にはそのサークルカットでしか判らないわけです。これは当日買いに来てくれる他の方や、実際に配置を行っている我々ですらそうなのです。気合の入ったカットでお願いしますよ。
最後になりますが、連続落選救済も書類不備やダミー申し込み発覚で無効になります。「今回は必ず当選するから」と言って気を抜いたり、複数サークルの申し込みをすれば、それはそのまま貴方に「落選」という形で返ってきます。作品発表の機会を、自らの手で摘み取ってはいませんか?
私たち配置担当は、出来る限り多くのサークルを入れ、当日を楽しく過ごしてもらう為に配置場所や配置の順番に気を遣います。またそのジャンルを好きであるからこそ本を買いに行き、またはそのジャンルで活動しています。貴方の「好き」は、その申し込み書やサークルカットから、受け止めることはできますか?
【短冊の書き方番外】
C68から「補足説明」とされていた記入欄が、今回から「活動概要」と項目名が変更になりました。但し、書いていただく内容については変更は無く、当日頒布予定物もしくは活動しているジャンルを記入していただきたかったのですが……。ちょっとこちら側も言葉足らずだったのかもしれませんが、今まで参加されたイベント参加歴が羅列してあったり、申込動機が書かれてあったり、挙句の果てには「友達に誘われて」「ただなんとなく」「申込書を買ってしまったので」……。その他にも、苦笑してしまった内容のものが色々とありました。次回申し込まれる際にはご注意くださいませ。
【募集】

ぶっちゃけ、昨今のカップリング表記の多様化に配置担当者がついていけておりません(いや、お恥ずかしい)。というか、個人が勝手に作っているだけかも知れないのですが、それに振り回されているのも確かです。また、同じ表記方法でもジャンルにより解釈が違うものもあり、どうすりゃいいものかと……。 そこでジャンル間を越えて「カップリング表記」についてある程度精通してらっしゃる方、もしくは自ジャンルにおいては「この様な表記方法があり、意味としてはこんな感じです」と解説できる方からの情報をお待ちしております。次回申し込み時にアンケートもしくは別紙としてお送りください。よろしくお願いします。

と、募集をかけましたところ何通かお送りいただきました。ありがとうございました。今後の配置作業の参考にさせていただきます。また、これからも新しいジャンルで新しい言葉や記号が生まれてくると思いますので、ご自分の活動しているジャンルで気になることがありましたら、これも含めてご意見をお待ちしております。