配置担当
【コミケット70】
祝!コミケット開催70回!!(おめでと〜、ありがと〜) でも、いつもの通り「配置担当者からの一言コーナー」をお送りいたします。今回の申し込みからネット経由での申し込みも始まりまして、申し込みを行う上での諸注意も増えています。よって、担当者の愚痴も2割増しで(笑)。最後までお付き合い下さいませ〜。
「配置担当者の一言コーナー」は今回の申し込みをベースとして、各担当者がそのジャンルの配置作業を行っていて気がついたこと、またはこれから申し込まれる方へお願いしたいことをお伝えするコーナーです。本音に近い部分で書いておりますので、少々表現がキツい所もあると思いますがご容赦下さい。
C69に続きC70でも申込書セットの間違いがあり、申し込まれる多くのサークルさんにご迷惑をお掛けいたしました。大変申し訳ございませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。
先に宣伝しておきますが、過去の「配置担当者からの一言コーナー」がバックナンバーとしてコミケットのWebにて公開中です。更新担当者がサボっていなければ(笑)、前回までの分が公開されていますので、手元にカタログが見当たらず、でも申込書を書かなければならなくなった貴方! 必見ですよ〜!
創作少女配置担当
【お隣】
「同じサークルと隣になることが多い」というご意見をいただきました。配置の都合上、「似たような傾向のサークルを近くに」と考えると、そうなってしまうことがあると思います。(続く)
本当に同じサークルとばかり隣だと当日がつまらないかと思いますので、狭いジャンルでも入れ替えてみるなど、マンネリに陥らないよう気を使ってはいるつもりですが、どうしても行き届かない部分があると思います。申し訳ありません。このジャンルではこういったご意見は参考にしていますので、どんどん書いてください。
【ジャンル分け】
「創作少女でもっと細かくジャンルを分けられないか?」とのご意見をいただきました。内部的にはずいぶん細かく分けているつもりですが、カットと概要のみでどこまで分けられるかということと、ジャンルの特性上か概要を殆ど(もしくは全く)書いてこないサークルも多く、限界を感じています。(続く)
また、1サークル1ジャンルと言えるほどの雑多性は、どう組み合わせていくか毎回悩みの種になっています。必死になって細かく分類してみても、似たような傾向が2〜3サークルしかなく、結局大きなジャンルに統合するということを毎回繰り返しています。(続く)
また、ジャンルの組み合わせによる(隣り合うジャンルによる)印象もずいぶん変わると思います。どんなグラデーションにしていくかも、毎回頭を悩ませている部分です。何か良いアイディアがあったら、是非ともアンケートに書いてください。こんな割り方が良いとか、今回こんな部分が良かったといった感想も参考になります。(続く)
ジャンル分け関連として、「創作少女のジャンルが補足にあるものだけなら、不安です」というご意見をいただきました。ジャンルコード一覧の補足がジャンルの全てではありませんのでご安心ください。「マンガ」が中心となるのが原則で、それ以外のものを補足で誘導しています。
【エクスカリバー】
「コミケットプレス」の記事について、「エクスカリバーというと某アニメを思い出すが、あの記事以来火バサミを見るとこの単語が頭に浮かぶ」というご感想をいただきました。某アニメってどれでしょう? 世代にもよるのでしょうが、心当たりがいっぱいありすぎて困ってしまいます(「燃えろアーサー」なんてそれこそ本家本元のアニメ版やらもありますし)。(続く)
現場ではこれを出すとき、「おお、ついにエクスカリバーの封印が解かれる」とちょっとしたイベントと化しています。皆さんにとってのエクスカリバーとは何でしょう?(以下補足)
注)「円卓の騎士物語燃えろアーサー」「燃えろアーサー白馬の王子」
東映動画 1979年〜1980年
最初はアーサー王伝説のアニメ化。続編として、アーサー王が従者に姿を変えて諸国漫遊をするという水戸黄門的な展開へ。
【一言コーナー】
「一言コーナーを公式サイトで見ましたが、カタログにあるのも読みやすくてよいですね。」というご感想をいただきました。実はカタログ掲載分が先になります。CD-ROM版の一言コーナーを修正してWebにUPしています。(続く)
Webの方は過去のものがすべて載っているので、見返し等にも便利です。まだ見たことがない方は、是非一度見てみて下さい。申し込み時の注意等、気付かせられることも多いので参考になります。(続く)
コミケットのWeb(http://www.comiket.co.jp/)のトップページから「コミックマーケット申込サークルサポートページ」→「配置担当者より一言(バックナンバー) 」へ行って下さい。
【オンライン申し込み】
今回初めて行われたわけですが、その中でちょっと多いかなと思われた書類不備が。サークルカットへのサークル名記入漏れです。カットの電子データへの変換等、慣れていないこともあるのでしょうが、気を付けて下さい。
【角サークル】
「島角に配置されたサークルの方が荷物を広げすぎて通れない」という当日の感想をいくつかいただいています。島角のサークルの方には、島内の方の通行分を考えて荷物の配置をお願いしたいとは思います。また、同時に通行する方もブースの後ろや脇を通るのですから、一言声をかけての通行をお願いします。(続く)
結局はマナーの問題で、声を掛け合えばお互いにまずい所に気付くことができるし、気をつかいあうこともできると思います。言われた方も、相手の気持ちになって素直に対応してください。まずはコミュニケーションです。
【日々精進】
「創作少女では少子高齢化が顕在している。準備会においてはこの実態を踏まえたキャラクタと理解できるコスプレを望みたい。」とのご意見をいただきました。えーと、よくわからないのですが、口語に訳すると「スタッフは年寄りに配慮して年寄りのわかるコスプレをしろ」ということでしょうか(笑)?(続く)
まずスタッフのコスプレは、参加者として個人の自由で行っていることであり、準備会はその内容等について更衣室の基準に従う以上の制限を行うべきものでないことをご理解ください。また更衣室基準の延長としていくつかの部署では、コスプレ禁止場所に人員を展開するため、コスプレ自体が禁止になっています。(続く)
コミケットという場所は、アマチュアの熱気や意気込みといった既成のものにない、新しい刺激を受けていく場所だと考えています。それを楽しむためには日々精進は欠かせません。そしてこの場にいるならば、年寄りだからといってそれを怠ることがゆるされるとは思いません。(続く)
コスプレのキャラがわからないのならば、それは明らかに精進不足です。直接何のキャラか聞いて見聞を広めるなどして、精進するべきだと思います。よりコミケットを楽しむために、日々精進を!
(PS. 今春の新番組、一話だけでも目を通すのはかなりきつかった。)
【プレスへの掲載】
「プレスに2回連続で掲載され、「同じ人が2回続けて載るなんてけしからん」と言われて、投稿を控えています」というご意見をいただきました。そんな悲しいこと言わないで、どんどん投稿してください。いつでも原稿募集中です。(続く)
逆にそのような批判をされる方へ。なぜ、けしからんと思われるのでしょうか? 準備会は冊子のために原稿を広く募集しております。投稿という形で準備会にご協力いただいた方に掲載という形で報いるのは、当然のことだと考えていますし、数多くご協力いただいた方にその分報いるのも当然と考えています。(続く)
もし「自分はいくら投稿しても載らないのにこの人ばかり」と思われるのであれば、非難されるべきは準備会の配慮不足であり、サークルさんには何の非もありません。なぜ準備会にそのような苦情が無くサークルさんに批判がいくのでしょう? 誰かを非難なされる前に、自分が誰に何を言いたいのか良く考えてください。(続く)
こちら配慮不足であるならば、言っていただけなければ気付けません。そう言った批判は準備会に届くようご配慮をお願いします。批判を言われた方はショックなこととは思いますが、挫けないで積極的なご投稿をお願いできればと思います。 (続く)
コミケットプレス編集部
「コミケットプレス」編集部です。お邪魔します。「コミケットプレス」では皆さんの原稿を随時大募集中です。文章は、ハガキ・封書にて。また、カット・マンガ形式の場合は、「プレス」綴じ込みのハガキページを使用するか、最大B6サイズの大きさでお願いします。投稿の際には住所・氏名・ペンネーム・メールアドレスや電話番号などの連絡先の記入をお願いします。(続く)
投稿の宛先は、以下の通りです。ぶっちゃけ、マンレポよりもあなたの原稿が高確率で掲載されます(笑)。奮ってご応募ください!
〒155-0032 東京都世田谷区池の上駅前郵便局留コミックマーケット準備会内「コミケットプレス」係
【服飾の配置】
前回の指摘の取りこぼしになってしまうのですが、「PHは服飾で出ているが、周りがグッズだらけ、本の近くに。」「PH、ロリータファッション等、服飾本サークルが、グッズアクセサークルの中に入れられる。」といったご意見をいただきました。(続く)
もともとグッズ・アクセサリが来るようになったのは、動物を中心にグッズ系サークルが集まり始めていたことを下地として、評論に誘導されていた服飾がPHを中心として創作少女に集まったため、実態に合わせて創作少女に誘導することになり、それと一緒にグッズ・アクセサリも来るようになるところからでした。(続く)
また、集まり始めのころは一体として扱っていました。その経緯から考えると、服飾とグッズ・アクセサリが近くにないと、怒られることはあっても仕方がないと思っていました。ですが、このご意見は正反対で、正直戸惑っています。(続く)
ということで今回、中央通路を挟んで隣という近くて遠いような配置をしてみました。いかがでしょうか? 感想をお待ちしております。毎回こういう対応ができるとは限りませんが、できる工夫はしていきたいと思います。
【アクセサリーショップ】
アクセサリのショップの方。コミケはアマチュアのイベントです。法人のサークルブースへの出展はできません。ショップのサイトにイベント特価とか打たれるのは当方の趣旨に反します。企業の方も参加なさりたいという希望が多いため、西4階に企業ブースを用意しております。そちらへの申し込みをお願いいたします。
【グッズサークルの数】

「グッズサークルが多い」とのご意見を最近幾つかいただきます。さて、何をもってして「多い」と思われるのでしょうか? コミケはすべての自己表現の発表の場であり、基本的に来るものは受け入れています。グッズといっても、オーディオ機器やスピーカー、自作PCパーツといったモノまであり、その種類はかなり多彩です。(続く)

その配置について、いちいち重み付けをしているわけではないので、単純に申し込まれた数に抽選率をかけて当落を決めています。あるとして島単位にまとまるための端数調整位のものです。「多い」と思われるのであれば、それはそれだけの数が申し込んで来ているということです。(続く)
そして、このことはそれだけの方が自己表現としてそういう手段を選んでいるということであり、問題視されるべきことではないはずです。さて、なぜそう感じるのかと考えてみて思いつくことは、自分の好きなジャンル以外は多いと感じてしまう心理が働くことかと思います。(続く)
自分に興味のないジャンルであれば「このサークルがなくなれば、その分自分の好きなサークルが入るのに」という感情が無意識に働いて、そういう感覚を持ってしまうのかと思います。また、「好きなジャンルが少ない」という主張は、ひいきや我侭に見えそうなので言いにくくなりますが、「○○が多い」だと、そのジャンルが悪いと考えることで言いやすい心理にもなります。(続く)
それをまともに受け取ってしまうと、「やおいが多い」「エロが多い」「XXXX(好きな作品名を入れてください)が多い」と、主観で自分の興味のないジャンルが多いとお互いに感じ合ってしまうことになり、調整しようとすると際限がなくなってしまいます。結局そんなことは不可能ですので、機械的に抽選率でジャンルごとのサークル数を決めています。(続く)
そんな中で多い少ないを言っても仕方がないことになります。もしそれを創作少女内での比率で言うのであれば、逆に「漫画サークルが少ない(減少している)」というかなり深刻な問題を、無意識にグッズサークルのせいにしているだけだと思います。(続く)
私のコーディネートの努力が足りていないのか、創作少女というジャンルに魅力がなくなっているのか、それとも漫画を描く(話を作る)ということ自体が好まれなくなり始めているのか、決定的な理由に思い至れずにいます。
【グッズ・アクセサリについて】
「グッズバッシングがある・受けた」「グッズサークルへの嫌がらせメール」などと言ったことがアンケートで書かれることがあります。そのようなことがあるなんて、はっきり言ってかなりショックです。(続く)
まず始めにバッシング・嫌がらせは人として間違っている行為です。コミケを口実にそれをするのは迷惑です。自分の理由を考えることもできないのなら、論議の前提にすら立てていません。コミケは人間の集まりですので、人として間違った方を受け入れる余地はありません。(続く)
さて、コミケの立場の説明をしておきます。コミケはあらゆる表現の場であり、来るものを受け入れるとの立場を明言しています。先にも書きましたが、様々な自己表現の方法がコミケットには来ており、そのすべてが男性向けややおいと同様にコミケを構成する重要な要素です。(続く)
ちょっと話を変えて、同人誌の将来戦略という視点に立ってみましょう。米沢代表の講演等にあった言葉で、「生涯学習としての漫画:一生の趣味として漫画を読み描く」というものがあります。卒業していくべき若い頃の趣味としてではなく、切手や音楽のように一生続けていく趣味に漫画を据えていこうという考えです。(続く)
これをグッズサークルの傾向の話に繋げてみましょう。コミケを卒業していった方が、本でなくてもサークル参加できるのだとグッズサークルとして出戻って来る例が多数あります。即ち、グッズサークルには卒業しない同人の場として機能している側面があります。(続く)
また、コミケ参加サークルの裾野の広さを示すため、代表が必ず紹介するサークルに、コミケ最高齢層として「孫が同人をやっていて、それを見たおばあちゃんがはじめた」グッズサークルがあります。そういうサークルを内在するジャンルが非難されるべきかどうか、ちょっと考えればご理解いただけると思います。(続く)
こう書いてきましたが、そういった特殊なサークルはほかの様々なジャンルにもあり、グッズに多少集まり気味な程度であり、グッズだけの特異な部分とはいえません。先にも書いた「コミケを構成するひとつの要素」であることを示したに過ぎないことを改めて書いておきます。(続く)
さて、持ち上げた以上落とさなければバランスが取れないでしょう。先に書いた理由などもあってか、このジャンルはサークルの年齢層が高めに構成されています。一方、即売会経験が少なく、同人誌即売会での暗黙の了解みたいなことをよく知らない方も多いのもこのジャンルの特徴です(配置責任者より一言「コミケはいわゆる『フリマ』じゃありません」(笑))。
そのせいもあってか、スタッフの注意等に逆に居直られてしまうような方々が、残念ながら散見されます。実は最近そういった困った方々とスタッフとの軋轢が絶えず、「お姉さまの来襲に怯える若者」の構図ができてしまっています。(続く)
まずい点があって注意をすると、声高に居直りや逆切れをされ、対応に割かれるスタッフの負担はかなりのものになっています。「創作少女が来るとスタッフの士気にかかわる」とホールの現場から詰め寄られるのは、さすがに厳しいものがあります。自分より若い男の子が来て、注意されるのが面白くないのはわからないわけではないですが、それでは若い子が潰れてしまいます。(続く)
古手スタッフとしてとしてせっかく来てくれた子がつぶれてしまうのは、また、こういう評判が広まるのは非常に困ったことです。非常識な行為を居直る一部の方が問題なのだとわかっています。どうか無体な居直りをなさらないよう、お願いいたします。
配置責任者
創作少女配置担当の議論をちょっと戻してしまいますが……。「来るもの拒まず」がコミケットの理念の一つなわけですが、その一方でコミケットは「マンガ、アニメ、ゲーム、小説及びその周辺ジャンルにおける表現の可能性を追求するメディアとしての同人誌。営為の結実としての作品。それを一般に向けてアピールする場」(コミケット・マニュアルより)でもあります。(続く)
であるならば、いわゆる「グッズ・アクセサリ」というものは、コミケットとしてもどのように位置づけるべきなのか? ここ何年も内部で議論が続いていますが、その答えは出ていません。「コミケとして可能な限り様々なものを受け入れよう」という気持ちがある一方で、他の表現と同等に扱うことに違和感は正直あります。(続く)
そもそもグッズは「表現」なのか? という意見すらあるのも事実です。今すぐ準備会として何かをする、あるいはしたいというようなことは考えてはいません。ただ、相当に悩んで今の形に落ち着いているということは、グッズ・アクセサリサークルもそうでない方々もご理解いただければと思いますし、この問題は皆さんにも考えていただきたいところです。
【イベントの独自性】
最近、即売会さんに対して、「○○でやっているのに」とか「○○と違う」とか○○というイベントを基準にして、同様にしろというご意見をする方がいます。ぶっちゃけて言うと、○○とはコミケットだったり他の大きいイベントだったりするわけですが。(続く)
さて、規模の大中小は関係なく、様々なイベントが各地で開催されていますが、それぞれ連動等なく別の趣旨で自主独立して行われているものです。それぞれのイベントごとに主義主張があり、それに従った運営を行っています。(続く)
運営方針の中にはジャンルの制限、発行物の制限、コスプレの可否といったものから、お茶会や交流会の開催などの催し物等様々なものがあります。規制のあり方もまた、イベントの独自性を表すものの一つです。ですから、「業界」標準というものは事実上ありえず、またそれを求めることは独立イベント運営の理念からも外れます。(続く)
参加者はその中から、自分の求めるもののあるイベントを選んで参加しています(意識しているかどうかは別として)。サークル参加の立場では、申し込むイベントを決めるということになります。(続く)
さて、ここで注意したい点なのですが、運営側は申し込んでくるサークルを選ぶことはできません。選べるのはサークルの方だということです。コミケを例に取れば、数の問題があるので申し込んでいただいたサークルを抽選してはいますが、開催規模より多く申し込んでいただいているからそうなっているのであって、選ぶためにしているわけではありません。(続く)
あるとしても、場のコーディネートを行うための最低限の調整があるに過ぎません。逆にサークルがコミケの理念を不合理として選ばず、そっぽを向かれるならばイベントとして成り立ちえなくなります。(続く)
たとえあるイベントがあるサークルに来てほしいと声をかけたとしても、そのイベントに参加することを決められるのは、サークル自身に他ならないのです。同様に一般参加者についても、運営側は選ぶことができません。また、選ばれなければ(来ていただけなければ)イベントは成り立ちません。(続く)
さて、ここで私の個人的意見としてなのですが、コミケの特徴としては、特に「表現の自由への取り組み」と「発表の場としての機能」が大きなものとして挙げられると思います。開催規模やカタログのあり方などはコミケの「発表の場としての機能」という特徴の良い一例です。規制のあり方やコスプレに対する対応などは、「表現の自由への取り組み」という特徴の良い一例です。(続く)
もちろん、イベント主催側として、少しでも多くの方にいらしていただき、少しでも良いイベントにしていくため、ご意見、ご要望は謙虚に耳を傾けなくてはいけないと思っています。このイベントのここが良かったからコミケもこうしてほしい、といったご提案も大歓迎です。(続く)
ですが「このイベントと同じになれ」というイベントの独立性を否定するような考えは、受け入れることはできません。数多のイベントが共存し情報も氾濫している現状において、自分の求めるイベントを探すのはそう難しいことではないと思います。(続く)
サークル・一般の参加者の皆様には、それぞれのイベントの趣旨をしっかりと見極め、自分の求めるイベントに参加していただければと思います。そして、コミケットがその一つであればと願います。(続く)
さて、ここまでできるだけ冷静に書いてきましたが、やはりむかっ腹が立ちますので最後に感情的な発言をさせていただきます。コミケットの運営は準備会であり、全員が例外なくボランティアでやっています。私たちは伊達と酔狂と心意気、責任感とそして赦してもらえるなら幾許かの矜持を糧にスタッフをやっています。(続く)
そんな立場でやっている者に対して、「主義主張はいいから、このイベントと同じになれ」は、はっきり言ってひどい侮辱です。少しでも多くの方に来ていただきたいとは思っていますが、侮辱されてまで来てほしいとは思いません。「我々を選んでいただかなくて結構です。ちゃんとあなたの求めるもののあるイベントを選んで参加してください。」
【規制について】
「コミケットプレス」のディスプレイ特集への不満として、ディスプレイへの規制を挙げる方がかなりいらっしゃいました。まず「プレス」のスタンスとして、サークルディスプレイに工夫をすること自体が悪いことでないのは当然です。(続く)
また、準備会の方針として、法規以上の規制をしていません。ではコミケ自体の規制というものに対するスタンスについて考えましょう。参加申込書についているマニュアルを読めばわかります。コミケットは法的規制以外の干渉は行わず、必要最低限でしか管理規制をしないことをうたっています。(続く)
また、表現者すべてを受け入れることもうたっています。表現の自由に対する頑ななまでの姿勢です。そして、創作活動はリベラルであるべきであり、最低限(法律上)以外の規制はなされるべきでない、というこの姿勢は他から見てもかなり強硬に運用されています。これが「創作の場を守る=創作の自由を守る」というコミケット最大の理念といってよいでしょう。(続く)
少し砕いた言い方をしてみましょう。コミケットは、みんなの「スキ」なものを守ろうとしています。それは自由な表現とその表現により生まれる創作物というそれぞれの「スキ」なものです。その中にあなたの「スキ」が<絶対>あります。ほかの人の「スキ」もあります。(続く)
その誰かの「スキ」の中には、あなたの「キライ」も<絶対>あります。コミケットは、あなたが何を言おうとも、あなたの「キライ」である誰かの「スキ」を守ります。同時に誰がどう言おうとも、その人の「キライ」であるあなたの「スキ」を守ります。(続く)
みんなの「スキ」を守ることは、あなたの「スキ」を守ることと同時に、それが誰かの「スキ」である限り、あなたの「キライ」をも守ることなのです。コミケットは、そんな「スキ」を守る立場をとっています。そして規制とは、自由な表現というその「スキ」を殺すことです。ですから、コミケットは規制を嫌います。(続く)
規制をするということは、どんどんエスカレートしていきます。ひとつの規制は次の規制を生み、そうして始めの目的から外れた結果へと行ってしまいます。キライだからと規制をすることは、相手が悪いと感じる気持ちから声高に強硬になります。(続く)
そしてそれを始めれば、人を規制していることで優位感を感じ、もっと優位になるために徹底的に潰そうとし始めます。そして最後にその対象を本当に相手を潰してしまったとき、自分がその規制でがんじがらめにされていて、潰されてしまうことに気付くのです。(続く)
人を規制することとはそんな無限循環をはらんでいるのです。ですから、コミケは規制を望みません。ひとつ規制を始めれば、それはすべての表現の自由を終わらせる第一歩となるからです。(続く)
表現の自由に対する義務としてコミケットの言う「自己責任」の中には、人の迷惑を考えることが当然含まれています。そうした自己規制のさじ加減の中ならば、自分を潰すことなく表現をコントロールできるからです。他人がやってしまったら意味がないのです。(続く)
さて、コミケは規制が厳しいといわれることがあるようです。そうでしょうか? 確かにアピール等を読んでいると、禁止事項等一杯書いてあって、さぞ厳しかろうと思われます。ですが、他のイベントの案内と比較して読んでみるとわかると思いますが、実はかなり規制の枠自体は小さいのです。(続く)
代りに、その中で決めたことは非常に厳密に守ろうとし、結果細かいことまで書かれることとなり、数多い禁止事項になっているのです。実際は、ああ言えばこう言って居直る方に対応するため、ああなってしまっているのですが(「書いてないじゃない」は常套句です)……。(続く)
そんなコミケのスタンスの中では、ディスプレイも発表の手段であり、かなり直接的な自己表現の手段と考えており、発行物と同様に規制されるべきでないと考えています。ただ、直接的なものだけに、周囲への配慮がより必要なものであり、それだけより一層、自己責任を意識してほしいものではあります。(続く)
さて、ここまでは被害を受けているのだから規制してほしいという方への一般的な返答です。で、実はこのご意見、かなり腹を立てている部分があります。それは、「なぜコミケはディスプレイを規制してくれない? それだから色々と言われる」という自ら規制を望む意見です。(続く)
コミケットの規制に対するスタンスは、先ほどから繰り返しているように表現の自由とそれに付随する自己責任に基づいています。逆に言えば、人の迷惑くらい自分で想像して自分で配慮しろ、ということでもあります。それは、自由な表現に対する当然の義務と考えています。(続く)
そんなコミケに対して自らを規制しろということは、人の迷惑も想像できないということ、それを他人にやってもらおうという意図と、それによってその責任を人に押し付けるという無責任極まりない態度としか思いません。(続く)
さて、自らに規制を望む方は、その規制を守れるのですか? 結局気に入らない規制であれば「規制が悪い」といって無視をし、自分の責任を否定するのではないのですか? また、それを破って注意をされても逆切れ・居直りをすればすむと思っているのではないのですか?(続く)
コミケはあくまで自由な表現の場であり、それに伴う自己責任を求めます。それを否定される方が表現者としての適格をなしているとは思えません。責任無く頒布をする環境を求めて来ても、コミケにはありません。申し訳ありませんが、そういった方には先にも書いたとおり、その趣旨に合うイベントを探し、参加なされますようお願いいたします。
【アンケート】
さて、今回いくつか腹を立てている部分はあるのですが、一つはっきりと言っておきたいことがあります。それは、たとえ如何にむかっ腹を立てていても、アンケートの内容は当落に関係ない、ということです。(続く)
逆に、こんなことを理解してもらえていないのかとか、こんなことを書かなくてはいけないのか、といったことを気付かせてくれる貴重なご意見です。今回私に色々と言われるようなアンケートを書いた方の中でも、受かった方もいれば落ちた方もいます。(続く)
同様に私が喜ぶようなことを書いていただいた方でも、受かった方・落ちた方がいます。私たちも言っていただかなければわからないことは多いですし、皆さんがわからないと感じていることを、 私たちがわかってもらえていると思っていることもあります。ちょっとした感想、質問で結構です。どうかアンケートに書いてください。(実は続く)
今回オンライン申し込みが始まって、ちょっと寂しく感じたことが、オンライン申し込みの方の書かれるアンケートの少なさです。必須事項以外書かなくて良いのも確かですが、できれば書いてほしいと思っています。オンライン申し込みでもアンケートの記入欄はあります。是非ともアンケートに記入をお願いいたします。
創作少女(猫)配置担当
【愛猫の逝去】
元締めが長々と書いていたので、出番のない創作少女(猫)です。トリを任せられたので、今回はこんなアンケートから。「愛猫が死去致しました。そのため当日は参加できなかったのですが、声をかけてくださり涙ぐんでいた方もいらしたと聞いて、うれしく思いました。参加していてよかったと思います。」(続く)
私は長年連れ添った猫を亡くしてもうずいぶんになります。次の猫を、と思わないわけではないのですが、どうもその気になれません。なにかまだそこにあの猫がいるような気になってしまい、時折振り返ってしまいます。(続く)
さて、一匹の猫がそれだけの人に(漫画という形ではありますが)かわいがってもらえるのは、また悲しんでもらえるのは、非常に貴重なすばらしいことだと思います。そのこと自体と同時に、それを直接伝え合えるということ、それがパーソナルな表現である同人誌というものの良さなのだなと感じます。(続く)
ここにいてよかったと思えるような場を作れたのであれば、私たちはスタッフとして最高の成果が果たせたのだなと実感できます。これからもそんな場を作り続けることができればと、皆でがんばっていきたいと思います。