配置担当
【コミケット71】
色々ありましたが、いつもの通り「配置担当者の一言コーナー」をお送りいたします。もう既に皆様ご存じだとは思いますが、「米ヤン」こと米澤代表はもうこの世にはおりません。が、今風の言葉で言うならば「米澤イズム」は最大限生かしていこうと思っております。つか、何も変わらんよ(笑)。
でも、やはりこれだけは言ってやらないと気が済まないので、敢えてこの場をお借りいたしますが……。「大晦日開催決めておいて、ケツも拭かずに先に逝っちまいやがって〜! 恨むぞ、米ヤン〜!!」(はぁ〜スッとした)。では、気を取り直して「配置担当者の一言コーナー」、最後までお付き合い下さいませ〜。
「配置担当者の一言コーナー」は今回の申し込みをベースとして、各担当者がそのジャンルの配置作業を行っていて気がついたこと、またはこれから申し込まれる方へお願いしたいことをお伝えするコーナーです。本音に近い部分で書いておりますので、少々表現がキツい所もあると思いますがご容赦下さい。
C71の申込書から振替用紙がリニューアルいたしまして、ついに、5連のものから3連のものに変更になりました。アンケートでも評判は概ね良かったのですが、郵便振替払込受付証明書の貼付不備が大発生(払込金受領証が貼ってあるんですな……)。事務からは次回は同じ大きさではなくなると聞いておりますが、お気をつけ下さい。
先に宣伝しておきますが、過去の「配置担当者からの一言コーナー」がバックナンバーとしてコミケットのサイトにて公開中です(http://www.comiket.co.jp/info-c/hitokotoBN.html)。前回までの分が公開されていますので、手元にカタログが見当たらず、でも申込書を書かなければならなくなった貴方! 必見ですよ〜!
この「一言コーナー」の並び順ですが、基本的には、ジャンルコード順に並んでいます。なお、必ずしも全ての配置担当者がこのコーナーに参加しているわけではありません。あしからずご了承下さい。
創作少女配置担当
【コミケらしい配置】
皆様からのご感想をアンケートでいただきますが、実は一番最初の感想とは配置を納品したとき、配置責任者からもらってるものなのです。今回は開口一番「○○○な配置ですね」との感想をもらいました。(続く)
引き合いに出た即売会の配置は常々参考とさせていただいていますし、目標とも思っています。非常にうれしい評価を頂戴したので、素直に喜べば良いのですが、そこでつい考えてしまうのがひねくれ者の悪い所です。(続く)
「○○○のよう」であることが求められているならば、そこの人に来てもらって配置をしてもらえばいい話で、そうではないから私にこの部門を任されているのだと思っています。ならば私に求められている良い配置とは一体何でしょう?(続く)
コミケットのスタッフとして配置をしている以上、当然私らしい配置というものではありえません。言うなればそれは「コミケらしい配置」というものだと思っています。ならそれは何でしょう? はっきり言って、私自身その答えは出せていません。(続く)
ただ、概念としては「『何でもある』というコミケの特性を生かし、参加されるサークルさんの励みになるような」、そんな風に出来ればと考えています。それが具体的にどのようなものであるのか、今だに手探りで探し続けています。次は「コミケらしい良い配置ですね」と言ってもらえるよう、がんばっています。
PS.皆さんにとってのコミケらしい配置とは何ですか? アンケートに書いていただければ幸です。
【一言コーナーを書く時期】
さて、前回配置責任者が書いてくれましたが、配置終了後1〜2週間でこの一言コーナーを書いています。配置の間に皆さんのアンケートなどからメモを作り、そこからこの原稿を書いています。(続く)
先に書いた配置責任者の感想などは、その間に書ければその回のカタログに載るためタイムリーで良いのですが、皆さんからのご意見のへの回答で精一杯でちょっと無理でした。また、C70の皆様からの感想がこの本(次の回のカタログ)に載ることを考えれば、これも公平ということと思います。
【3日目のスペース数】
「3日目のスペース数が少ないのはなぜ?」とのご質問をいただきました。コミケットは、通常女の子中心となる日が2日間あるのに対して、男の子中心の日は最終日のみとなります。従ってどうしてもその日の人が多くなる傾向があり、人の居る場所(通路スペース)を確保するため、B・サ・ス・ロの4ブロックを間引いています。(続く)
そのため、3日目のスペース数が少なくなっています。机を削ったために、抽選率が下がるということはありません。
【サークルの性別】
「両隣とも男性が多いサークルだった。性別にも配慮を」とのご意見をいただきました。えーと、申し込み資料からわかるのは申込責任者の性別だけなので、どういった方がサークルスペースにいらっしゃるかまではさすがにわかりません。(続く)
サークルの構成人員や個人サークルであればその方の交流関係の概要まで調べないと、そこまでの配慮はちゃんとすることが出来ません。そしてストーカー紛いのことでもしないと、そこまで調べられません。さすがにそんなことは出来ません。(続く)
出来る部分ではしているつもりですが、こちらの配慮不足もあろうとは思います。また、先に書いたようにどうしても限界があります。どうかご容赦ください。
【豆本】
「豆本を作っています。見本誌票が本より(かなり)大きいので、どうしたらよいでしょう?」とのご質問をいただきました。お手数ですが、袋などに入れてその袋に見本誌票を貼ってください。くれぐれも見本誌票で封印してしまうような読めなくすることはお避けください。(続く)
豆本も最近はオンリーイベントがあったり、数が増えてきたようです。創作少女でもいくつかサークルがあるのですが、副ジャンルという扱いで分散してしまっています。今度一度豆本だけまとめてみようかしら?
【お買い物】
「準備会スタッフが終了間際に走って買いに来てくれました。買い物の時間とかどうなっているのでしょう? ちゃんと時間をあげてください」とのご意見をいただきました。さて、買い物の時間などは部署や役割などによってまちまちですが、基本的には交代で休みを取るようにしています。(続く)
具体的には千差万別ですので、私の話をさせていただきます。私の場合ほとんど部署から離れられないので、代わりに大学のツテで現役の子たちに買い物をしてもらっています。理系の学校でしたので、男の子ばかりです。10代後半から20代前半のピチピチの現役男子大学生(はぁと)。(続く)
さて、買い物を頼むにあたって、3日目は創作少女を買いに走らせるわけですが、問題はそれ以外の日です(いや、¢ここからここまで絨毯爆撃£なんて無体な頼み方に問題が無いとは……)。当然私の欲しい本を買いに行ってもらうのですが、こんな苦情が絶えません。(続く)
外周の列の出来るところでは、「周りより僕らだけ頭一つ背が高くて目立つんですけど……」とか、島中のところでは「本当に買うんですか? とサークルさんから聞かれるんですけど……」とか「男の方には売れませんと言われたんですけど……」と若い男の子が恥ずかしそうに苦情を言ってくるのです。(続く)
それを見て萌えてしまい、次はどこを買いに行ってもらおうとわくわくしてしまう私は、やっぱり人として腐っているのでしょうか?
【初申し込みの抽選率】
「初申し込みって必ず落ちると聞いたのですが本当ですか?」とのご質問がありました。3回連続抽選漏れのサークルの優遇措置があるため、そういったサークルを救うと、相対的に初申し込みの当選率が下がるということはあるのかもしれません。しかし、それがそんな風評が立つほど多くはありません。(続く)
また、初申し込みであることを特段意識して抽選しているわけではないので、そういうことはないかと思います。意識していないので、初回申し込みの当選率なんていうものも取っていません。実際どうなのでしょう? 先に書いた理由を含めても、無いと断言できるのですが……。
【ジャンル変更について】
「前回まで他ジャンルで申し込んでいたのですが、周りと絵柄で浮いている感じがして、ジャンルを変更しました。弱小でこのような行為は無謀だと思いつつ決心しました。」というご意見をいただきました。(続く)
大手も弱小も関係なく、サークルさんが自分の居たいジャンルを選ぶのは、無謀でもなんでもなく当たり前のことです。ジャンル分け上の誘導や制限はありますが、据わりのいい・腰の落ち着くジャンルを探していただければと思います。(続く)
年に2回しかないイベントで据わりのいいジャンルを探して、と言うのもちょっとひどい言い草とは思いますが、これしか言いようが無いのでご了承下さい。どうやって探すかと言っても、人の話を聞くことや、自分で当日歩いてみて雰囲気を見て、結局最後はそのジャンルに申し込んでみて決めるしかないのかと思います。(続く)
ジャンルの変更は、いままでの買い手さんに見つけてもらいにくくなるという問題もあるので、そう簡単ではないのですが、変更自体はをそう難しく悲痛な決意で考えなくてもよいのではと思います。自分の居場所をうまく探していただければと思います。尚、折角こう書いていただいたのですが、アンケート内容は当落には反映されていません。悪しからず。
【遅刻寸前】
「遅刻寸前。今までこういうことが無かったので、その後の対応をうまく出来なかった。」という当日のご感想をいただきました。そんな、トラブルに慣れていたらそれはそれで問題です。遅刻をした場合は、販売一時停止カード(青紙)に書いてあるとおりにサークル受付をして、見本誌を提出してください。(続く)
あたふたして必要な手続きを飛ばしてしまうことが一番まずい結果となります。とりあえずは落ち着いて。深呼吸でもしてみて下さい。朝は結構ばたばたしますし、コミケのときは予想外のところで時間を食ってしまいます。十分時間に余裕を持ってご来場下さい。
【コピー誌】
「慣れないコピー誌で徹夜をし、参加登録ができずあたふたしてしまった。結局スタッフがサークルまで来てくれて受付を済ませてしまいました。もうコピー誌はしません。」という当日の感想をいただきました。(続く)
コピー誌はその即興性や容易さからよく簡易なものと見られがちですが、手間をかければかけるだけ効果の出る、ある意味同人誌の醍醐味の一つだと思っています。手間から部数に制限が出てしまいますが、プレスでも時折紹介される独特のテクニック等の特徴も多々あります。(続く)
あるサークルさんがコピー誌を1000冊も作っていたことがあります。また、別のサークルさんですが「オフでは出せない細かい線が出る」ことから、受注で(結構厚い)コピー誌を作っていたことがあります。その本は今でも大事に持っています。(続く)
手間はかかりますし、土壇場になれば慌てる事になりますが、そういったことを差し引いても、苦労をした甲斐のあるものが作れると思います。コピー誌はもうしないなんてそんな寂しい事言わないで、色々と試してください。でも、出来れば事前にちゃんと準備して、当日慌てないようにして下さい。
【新刊】
「7年越しの新刊をお待たせした読者さんにようやく渡せた。素人漫画に根強い読者が居るのはお金で代えないお祝いです。感謝」との感想をいただきました。7年ですか。同人誌というパーソナルな表現だからこそ、そういった根強い読者がいてくれるのかと思います。(続く)
またどんなところでもそうなのですが、マイペースでも続けていることが大事なのだなと思うことがあります。同人誌が、そしてコミケットがそれを受け入れ続ける場所であれるよう、みんなにお祝いを出せるような場所であれるよう、がんばって行きたいと思います。
【遠足のしおり】
一言コーナーについて「それぞれのジャンルの遠足のしおりのような要請事項」とのご感想をいただきました。遠足のしおりですか、面白い見方ですね。結構細かい所まで(バナナはおやつに入るのかとか)書いている人が多いので、そんな風に感じられるのでしょうか?(続く)
また、そうだからこそ、マニュアルに書ききれないものとしてこのコーナーに書いている意義があるのかとも思います。皆様の参考になれば、また、楽しんでいただければ幸いです。
【怒ってる?】
一言コーナーについて「いつも怒っている文章ばかりなので読めない」とのご感想をいただきました。いつも同じこと(注意)ばかり書くことになるので、私を含めてちょっとイライラしている人もいるかもしれません。また、前回は私も(直接書いてもしまいましたが)かなり怒って書いていた部分もあります。(続く)
人に注意をしなくてはならない部分が多いため、どうしてもマイナスの感情が出てしまうのかと思います。気をつけているつもりですが、どうしようもない所もあります。そんなコーナーですが、お付き合いいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
【好きのマッチング】

「自分の¢好き£と他人の¢好き£をマッチングする楽しさは、一般・サークル関係なくみんな知っている」とのご感想をいただきました。「好きのマッチング」っていい言葉ですね。それが寄り集まってコミケットという場が存在しているのだと思います。みんなの「好き」が集える場であるよう、がんばっていきます。

【米澤前代表の影響】
前回長々と書いた部分については基本的に結論を言って、その周辺状況と解説をしているつもりなのですが、判りにくいとのご意見をいただきました。改めて見直してみるとなるほど、書いている方としては理解を深めてもらおうと色々書いているつもりが、逆に不親切かとも思えました。(続く)
一寸待て。これを意図的にやって情報量過多にしてわかったようなわからないような感覚にして煙に巻く。あぁ、これは故米澤前代表の常套手段。こんなところでも影響を受けているのでしょうか(苦笑)。(続く)
私などと違って、米澤前代表のすごいところは、人と直に話をしていてアドリブでそれが出来たことです。アドリブで出来るのは、それこそ生き字引と称される豊富な知識があるからであり、なまじ真似なんて出来るものではありません。(続く)
米澤前代表のものすごさを改めて思い知るとともに、なんと惜しい人を亡くしたのかと残念でなりません。故人のご冥福をお祈りいたします。
【続けられる幸せ】
「隣が同人活動休止。逆隣が作者急逝。同人を続けられるのは実に幸せな事だなとしみじみ感じてしまいました。」とのご感想をいただきました。なんかすごいところに配置してしまったようですね。お詫びを言うべきかどうかすら悩んでしまいます。(続く)
以前は同人誌は卒業するものだったのですが、昨今は前回グッズアクセの件で書いたように、卒業の無い生涯学習として捕らえるようになっています。そんな中で同人をやっていることの位置も少しずつ変わって行くのかもしれません。(続く)
前にここで何度か書いたように、死んでしまった仲間たちもいます。米澤前代表も先日亡くなり、岩田さんとともに巨星を失ったことは残念でなりません。また、去る人ばかりでなく、新たにこの世界に入ってくる方も大勢います。(続く)
コミケットが一度出て行った人が帰ってこれる場所であり続けられるよう、また、新たに受け入れ続けていける場所であり続けられるよう、そしてそんな同人誌をやっている幸せを感じていられる場所であれるよう、亡くなった皆の分までがんばって行きたいと思います。