配置担当
【コミケット74】
毎度お馴染み「配置担当者の一言コーナー」を今回もお送りいたします。さんざん温暖化と言われ続けておりますが、やっぱり有明の冬は寒いんじゃ! と悪態をつきたくなる前回でしたが、これを読んでいただいている頃は暑いんでしょうなぁ。そして、前回の夏コミは過去最大参加者に襲われたわけですが、果たして今回は?
【配置担当者の一言コーナーとは?】
「配置担当者の一言コーナー」は今回の申込をベースとして、各担当者がそのジャンルの配置作業を行っていて気がついたこと、またはこれから申し込まれる方へお願いしたいことをお伝えするコーナーです。本音に近い部分で書いておりますので、少々表現がキツいところもあると思いますがご容赦ください。
【バックナンバー】
先に宣伝しておきますが、過去の「配置担当者からの一言コーナー」がバックナンバーとしてコミケットのサイトにて公開中です(http://www.comiket.co.jp/info-c/hitokotoBN.html)。前回までの分が公開されていますので、手元にカタログが見当たらず、でも申込書を書かなければならなくなった貴方! 必見ですよ〜!
配置責任者
【並び順】
「カットページのジャンルと一言コーナーのジャンルを合わせてください」というご意見をいつもいただくのですが……できません。ジャンル毎のカットページ数と一言コーナーの数を合わせることは無理です。なお、一言コーナーは、以前よりジャンルコード順に並んでいます。それを頼りに自分のジャンルの一言を探してください。
【ジャンルの曜日の変更】
かねがね、皆さんより、「いつも一日目配置ばかり」(その逆もあり)というご意見をいただいておりましたので、今回、一日目と二日目のジャンルを入れ替えてみました。配置をしてみても、ずいぶん勝手が違うなあと思いましたが、当日はどうでしょうか? ご意見・ご感想等、配置用データ裏面のアンケートでいただけると幸いです。
創作(少女)配置担当
【百合通り】
「百合通りは男島と女島の対面配置が良い」との御感想をいただきました。前回もこのコーナーで書きましたが、百合通りに関しては基本的に男女を分けるように配置しております。前回はうまい具合に対面に置くことができました。好評で何よりです。(続く)
今回は数の都合でうまく調整できませんでしたが、折り合いがつけば、こういう形の配置を続けて行きたいと思います。ご感想をお待ちしています。
【細分化の弊害】
「壁配置になった。緩衝材配置?」というアンケートをいただきました。壁配置は混雑や持込部数の問題で割り当てるほか、もっと皆に見て欲しい、がんばって欲しいと思うサークルを置いています。(続く)
配置は物書きでない担当者からサークルさんへのエールの部分もあります。どういうことをすれば、サークルさんの励みになる配置ができるのか、そんなことを考えてやっています。ジャンル内での話ですが、具体的にこんな配置があったらうれしいなと思うことがあったら、アンケートに書いて教えてください。
【ケイタイで申し込み】
「コミケットプレス」について「デジタル入稿の特集でしたが、アナログなのでパソコンでメールも出せず、良くわかりません。ケイタイで申し込みが出来ればと思う日々です。」との御感想をいただきました。(続く)
私としては、そのケイタイでという感覚が、アナログ過ぎて判りません。まだパソコンの方がわかるのですが、ケイタイはいじれもしません。キーボードの方がタイプライターを叩くようなもので判りやすいのです。ケイタイの10キーで文字が出るのが理解できません。ジェネレーションギャップというやつでしょうか?
【ブロック担当】
「ブロック担当が30分後に別の人に変わってました。担当は次々に変わるシステムなのでしょうか?」という御質問をいただきました。ブロック担当は一つのブロックに数名ずついます。恐らく一度対応した後に、そのブロックの他の担当の者が対応したため、このような誤解が生じたかと思います。変わっているわけではないので御安心ください。
【ディスプレイについて】
「コミケットではサークルスペースの高さ制限が無い。風で倒れて周りに被害を出した。」とのアンケートをいただきました。ディスプレイなどの高さは、具体的な数字で言っていないだけで、制限はしています。数字を言うと、それが一人歩きし、規制すること以外の意味がなくなります。それでは本末転倒なのです。(続く)
要は迷惑にならず、災害時の対応が出来るように、ということです。数字が無いことは、迷惑にならない範囲を自分で考えて決めてください、ということでもあります。被害を出したと思うのであれば、それを経験として自分の考えの甘さを自覚し、ディスプレイの高さと周りの迷惑を考え直す良い機会だと思います。
【迷惑話I】
「狭いスペースの中でのコスプレは迷惑」とのアンケートをいただきました。サークルスペースの中での売り子の衣装がコミケのコスプレの発祥であったと、歴史に書かれています。サークルスペース内でのコスプレの否定は、ある意味コミケの歴史に矛盾することになりますし、それ自体が迷惑ではないはずです。(続く)
そこでちょっと考えて見ましょう。コスプレだから迷惑なのですか? 多分違うはずです。その人が何か不快なことをしたからではないでしょうか? 不快なことをした人が偶然コスプレをしていたから、コスプレは迷惑と思ったのではないでしょうか? (続く)
そこに大きな分類があると、それを批判することで自分が正しいことを言っているような気分になれるもので、ついそれを声高に言ってしまいます。ですが、大元はその不快な行為のはずです。それならば、声高に批判する前に自分から相手に不快を表明して、直接対話をすればいいはずのことです。(続く)
ちゃんと話をして、お互いに譲り合えれば大概のことは何とかなるはずです。コミケではコスプレも本を作ると同様、自己表現の一つとしています。認め合ってより良いコミケを目指していきましょう。
【迷惑話II】
「となりのサークルの前に出て、呼び込みや本の整理をして迷惑する」とのアンケートをいただきました。外に出て、色々とやるのは便利なのはわかりますが、隣のサークルの前を塞ぐのは、かなりの迷惑になります。(続く)
こういう場合は、相手に一声かけて注意してあげてください。言ってあげないと気が付かないことは多いのです。再び書きますが、そうやってちゃんと話をして、お互いに譲り合えれば大概のことは何とかなるはずです。気持ちよくコミケットの一日を過ごせるよう、お互いに気をつけていきましょう。
【コミケ神社】
「コミケの神様とよく話題に出るので、神社を作ってください」とのアンケートをいただきました。当然祀られるのは米ヤンになるんでしょうけれど、本人が神格化されたりするのを嫌っていた人だったので、ちょっと考えてしまいます。壇上で話をするのがいやで、ステージのある会場で客席にテーブルを置いて話をしていた姿が思い浮かべられます。(続く)
それこそ「祀ったりしたら呪ってやる」と笑って言われそうな気がします。まぁ、米ヤンの呪いだったら、にんじんを食べさせられるとか、身上を潰してもこの世界に居続ける、だったりして、それはそれでいいか、とも思ってしまうのですが。
【落胆する御猫様】
「欄外一言コーナーに猫お断りが。落胆する猫。でもカタログチェックは怠らない。」とのアンケートをいただきました。御猫様の分の買出し、お疲れ様です。前号に書きましたが、コミケは御猫様にとって非常に危険な環境であり、残念ながら御同伴はお断りしております。(続く)
ですが、米澤前代表が言っていた「おじいちゃんおばあちゃんが孫子を連れてこれるコミケット」という目標に「猫と共に来れるコミケット」を加えられるよう、そしてそれを実現できるようがんばって行きたいと思います。
PS.なんかこの人とアンケートと一言コーナーで掛け合い漫才をやってる気になってきた。
【切羽詰って】
「配置担当の一言がいつも切羽詰っていて大変そうです」とのアンケートをいただきました……。
はい、今回も切羽詰ってます。既に締め切りは○○時間越え……。
【オンライン申込の申込書セット】
「オンライン申込は、申込書セットを購入せず、その分決済で上乗せしては?」との御提案をいただきました。申し訳ありませんが、御提案が実現することは(少なくとも当分は)ないと思います。(続く)
申込書セットには「プレス」や「マニュアル」など、コミケに参加する上で知っていて欲しい情報が載っています。サークル参加する方には、それらを知っていて欲しいから購入をお願いしています。(続く)
また、以前このコーナーで書きましたが、参加するイベントを選ぶのはサークルさんです。選択のための情報を申込書セットという形で用意しているという側面もあります。結局金銭の問題より読んで欲しい内容の問題なのです。
【アンケートに御記入を】
「アンケートで抽選を左右するなんて、他に裏で有利不利をしているのではないかと勘繰ります。」という御意見をいただきました。勘繰られてもかまわないから、それでもこれを書くほど切実にアンケートを書いて欲しいのです。(続く)
最近はアンケートの記入率がかなり減っています。特にオンライン申込でのアンケートの記入率の低さは……。我々配置担当者としては配置の感想を聞く唯一の手段であり、間違いを犯していたときの数少ない補正手段であり、何より励みとなるお手紙なのです。(続く)
カップリングや混雑上の間違いなら他の手段で知ることも出来ますが、細かな配置上の問題は、サークルさんからのアンケートしか知る術がありません。どうか皆さん、アンケートに記入をよろしくお願いいたします。
【買い気】
「皆何を求めて買いに来ているのか判らず、空気で流されていて、自分も何を求めてさまよっているのかわからないが、変に「買い気」を感じた。景気が良くなっているのかな?」という御感想をいただきました。(続く)
さて、難しいお話ですね。昔に比べて、同人誌に求めるられるものが“若さ”や“熱気”や“作品”から“モノ”に転じている気がします。モノを求めるのならば、結局は物欲であり、「買い気」(購買意欲と読み替えても良いのでしょうか?)に転化されるのかなと思います。(続く)
むかしから“意識”で測っていた部分と “買い気”で測っていた部分がせめぎ合い、どちらかと言えば意識の方が重視されていたのが、同人誌が消費物になって広い認知を得るようになった代りに、“買い気”で測るべき側面が強くなってきたのではないかと思っています。景気が良くなったのではなく、景気が前面に出た、だと思うのです。
【10年ぶり】
「およそ10年ぶりの参加。勝手が思い出せず、一人参加であたふた。でもやっぱりコミケは雰囲気が良いなと感じました。」とのご感想をいただきました。久しぶりの参加はいかがでしたか? 大きく変わったところもあれば、変わらないところもあり、楽しんでいただけたかと思います。(続く)
こうやって、昔参加していた人が帰ってこれる場所であり続けられるよう、スタッフ一同がんばって行きたいと思います。
【自分の立ち位置で】
「学生時代から同人をはじめて、仕事や生活に責任もうまれ、趣味一辺倒とは行かなくなっているが、自己表現の場があることはすばらしいことです。できることで関わっていきたいと思います。」との御意見をいただきました。(続く)
幅広い表現の場としてコミケットが始まって33年が経とうとしています。その間こうして様々な人たちに関わっていただけていることは運営側として誇らしい限りですし、自負でもあります。何より、自分自身がこうして長年関わって行けるのはうれしいことであり、その場があり続けることはありがたいことです。(続く)
私が作品を作るのではなく、読者の立場からできることの一つとしてスタッフになり、スタッフ内でも色々な立場から運営に関われたのはコミケという場だったからでしょう。私生活や仕事の環境の変化によって立ち位置もその都度変わって来ましたし、その立ち位置からスタッフとして関わり続けることが出来ました。(続く)
サークル・一般・スタッフすべての立場で、私生活を含めてそれぞれの立ち位置でこの場に関わって行ければよいなと思いますし、立ち位置が変わっても関わり続けられる場でありたいと思っています。また、そういう場を維持し続けられるよう、がんばって行きたいと思います。
創作(JUNE)配置担当
【擬人化モノが増えました】
動物の擬人化は以前から見かけましたが、近頃目立つのが「非生物擬人化」。描(書)き手の方々の着想のユニークさには驚くばかりです。今後さらに増えるようなら、さらに細かく分ける必要があるのでしょうか?