コミックマーケット70アフターレポート

会場
東京国際展示場東京ビッグサイト)全館

会期
2006年8月11日(金)〜13日(日)

サークル数
参加サークル数3万5千
申込サークル数4万7千


入場者数
11日(金)13万人
12日(土)13万人
13日(日)17万人


更衣室登録数
 一般
(一般参加者・サークル参加者)
企業コンパニオン他
男性女性男性女性
11日(金)5803,80015212
12日(土)6904,00010200
13日(日)9002,4807177


コミケット公式発行物


マスコミ取材
 コミックマーケット70取材申込一覧



 春に晴海からの道路が延伸され、有明地区に新たな道路がつながりました。さらに11月下旬にはもう一本平行した道路が開通します。 ここのところの景気回復や2016年のオリンピック誘致を睨んで臨海地区では新たな開発が進んでいます。
 コミケットに直接的な影響があったのは、北駐車場の一部が東京都の工事のため使用できなかったということです。 このため、コミケットが必要とする駐車場用地が充分に確保することができなくなり、 駐車券をお申し込みいただいたサークルの皆さんすべてに駐車券を発行することができず、抽選となってしまいました。
 開発に伴う利便性の向上は、コミケットにとって、周囲との軋轢を生じさせる懸念もはらんでいます。 前回のアフターレポートでも詳しくお知らせしましたが、センタープロムナード・イーストプロムナードの使用を巡っては、 管理会社がテレコムセンターから東京都埠頭公社に移管されたのですが、3日目に列が伸びてしまったこともあって、 当日に厳しい指摘を受けることになってしまいました。テレコムセンターからも嫌がらせとも思えるクレームもあり、 この問題はまだまだ尾を引いています。一方、警察・消防からは「よく運営されている」という言葉をいただきました。 また、公的機関として今回新たに指導があったのは、総務省関東総合通信局からで、 開催直前に無線の不正使用についての警告の看板設置の依頼がありました。 利用者の方には正しい利用をお願いしたいと思います。

 当日ですが、2日目の午後から激しい雷雨がコミケットを襲いました。 ちょうど、宅配便の受付用の展開が始まった直後の夕立だっただけに、かなりの混乱が発生し、 ヤマト運輸さんなどは、用意していた新品の段ボールがすべて濡れたため、使用不可能の事態になりました。 この突然の雨シフトへの切替で、受付場所が移動し、待ち時間も長くなり、終了には18:30くらいまでかかってしまいました。 コミケットは会場を最大限利用しているため、屋根付でスペースに余裕のある未使用の場所などまったく残っておらず、 雨が降るたびに搬入出で発生するもろもろの問題については、今後とも付き合っていくことになりそうです。
 こうした宅配便の問題以外にも、東4ホールの壁から、雨漏りが発生したり、東2〜3ホール裏のトラックヤードで、 地面が隆起して水が噴き出したりと、豪雨は会場にまつわる各種のトラブルを引き起こしました。 以前もご報告しましたが、ビッグサイトは開業以来10年が過ぎ、建物のあちこちで老朽化している部分が目立ち始めています。 今回は幸いなことに、サークルの搬入物等が浸水するような事態には至りませんでしたが、 こうした問題が起きないように対策を講じていただくよう、毎回、準備会側で気がついた施設の問題点については会場側には申し入れを行っています。

 今回、コミックマーケット70という区切りのよい回数を迎え、準備会もちょっとだけお祭り気分を盛り上げようと、当日色々と遊んでみました。 立て看板に飾りを入れたり、準備会スタッフの腕章やテントを紅白にしたり、 会場のオーロラビジョンで記念CMを流したりといった企画に気づかれた方もいらっしゃったかと思います。
 他に、今回変わった点として挙げられるのは、1日目・2日目の更衣室・屋上コスプレ広場の利用時間の延長です。 西4階は、企業ブースの混雑もあって、かねてからコスプレイヤーの方々などから利用時間延長が強く要望され、 今回それを実現したわけですが、ゆっくりコスプレができると、概ね好評だったようです。 外国の方のコスプレ参加もますます増えており、様々な国の方々のコスプレがコスプレ広場に新たな彩りを添えています (なお、コスプレイヤーだけでなく海外からの参加者は相変わらず増えています。 今回もスペインから約60名の団体さんが来訪されたのですが、準備会の国際部でも、スペイン語がわかる者がおらず、 コミュニケーションに苦労しました)。
 また、西4階の企業ブースの企画において、声優イベントの告知が低年齢層を読者とするマンガ雑誌に掲載されたため、 コミケットに日頃参加されない親子連れの増加を心配する声を、ネットを中心にいただきました。 念のため、外回りや企業を対応する準備会スタッフには、コミケットに不慣れな来場者が来た場合のケアをお願いしましたが、 当日はつつがなくイベントは実施され、問題は発生しませんでした。
 取材については、未だ続く「オタクブーム」故か、今回も多数のメディアが来場し、 TBSや日本テレビのワイドショーのTVカメラが入った他、写真家の篠山紀信氏の「サブラ」(小学館刊)の撮影もありました。 ガレリアのカフェテリア・ヴォワールから撮られた東展示場は、コミケットとは思えない幻想的な風景として写し出されていました。

 そして、全てが終わった月曜日の朝。ご存じの通り、東京を大停電が襲いました。有明地区も停電となり、交通機関もストップしました。 一昨年冬の大みそかの豪雪といい、今回のこの停電といい、当日に起きたら、大変なトラブルを招いていたであろう事態を避けられたということは、 とても幸運なことでした。晴海時代の台風すら避けてくれての晴れ続きという強運がビッグサイトに移ってからなくなった、 とはよく言われているわけですが、もしかしたら、別のことにコミケットは運を使って続いているのでは、と思ったりもする夏コミだったのでした。

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