コミックマーケット96から98までの変更点について
※2020年夏開催の東京オリンピック開催の影響を受け、次回の2019年夏のコミケット96からは、今までのコミケットとは大きく異なる変更点があります。必ず事前に確認ください。※
リストバンド型参加証について(コミケット96)

コスプレイヤー・撮影者のみなさんへ

※この文章は、コミックマーケット96カタログのコスプレに関する諸注意ページに掲載されているものと同じものです

コスプレに関する案内・注意事項の前に、コミケット準備会からのメッセージです。

 今年も熱い夏がやってきました!
 今夏のコミケット96は、会場利用制約の都合もあってついに初の4日間開催! コスプレイヤー・撮影者のみなさんも歴史の証人として、自分と参加者みなさんのチャレンジを見届けてもらえればと思います。もちろん、夏コミですからこれまで通りの熱中症対策に加えて、複数日参加される方はその体力配分に気をつけて、走り抜けましょう!
 コミケットが1996年に会場を東京ビッグサイトに移して23年、コミケットと共にあった東展示棟(東1-8ホール)が東京オリンピック・パラリンピックに向けた工事に入り、おなじみの会議棟・西展示棟と新しく建設された南展示棟・青海展示棟が舞台となります。青海(あおみ)展示棟はりんかい線「東京テレポート」駅やゆりかもめ「青海」駅のそばにあります。他の展示棟からは徒歩で約15-20分、混雑しているともう少しかかるかもしれません。遠くから来られる方は「イベント会場を間違えた」ことで全国に名前が知られた、青梅(おうめ)駅と間違えないようにしてください、スマートフォンで地図が検索できる時代ならではの罠ですが……。
 本稿執筆時の6月中旬時点で、まだ南展示棟は工事中ですが、いよいよその全貌が見えつつあります。竣工から1ヶ月、ほぼぶっつけ本番でのコミケットになりますので、誘導・運営などの面で不慣れな点もあると思いますが、参加者のみなさんと“会場の使い方”を一緒に磨き込んでいければと思います!

コスプレとは

コミケットの考え方は「コミケットマニュアル」に載っています。検索エンジンで「コミケットマニュアル」と検索すればおそらく一番上に出てきます。少し古いバージョン(C86)ではありますが「コミックマーケットの理念」や「コミックマーケットの考え方」については変わっていませんので、これで大丈夫です。この理念には「コミックマーケットは同人誌を中心としてすべての表現者を受け入れ、継続することを目的とした表現の可能性を拡げる為の『場』である」とあります。コミケットにおけるコスプレイヤーはコスプレという行為を通じて、撮影者は撮影という行為を通じて表現を行う「表現者」であり、その可能性を探求してほしいと思っています。
コミケットはコスプレを衣装・メイク・パフォーマンス等を通じた「リアルの場だからこそできる身体表現」と位置づけています。それはマンガ・アニメ・ゲームの登場人物になりきることかもしれませんし、実在の人物や職業に扮することかもしれません。コスプレの目的も「作品の魅力を伝える」「自分を見てもらう」「仲間と一緒に遊ぶ」「相手から笑いを取る」などなど、その裾野の広がりと共に一言で定義することが難しくなっています。ときに、コスプレの線引きが議論されますが、あくまでコミケットの視点は衣装・メイク・パフォーマンス等を通じて何かを表現したいかという、本人の「表現する意志」です。

入場にリストバンド型参加証が必要です

今回から入場には、リストバンド形式の参加証が必要です。コスプレイヤー・撮影者の方も購入し、着用してください。コスプレされる方は、更衣室でのコスプレ登録(1,000 円)に加えて、参加証が必要となります。このリストバンド形式の参加証は、4日分が冊子カタログに付くほか、各日500円でも販売しています。なお、DVD-ROM 版とWeb 版には付属しません。
※事前販売含めた詳細は、リストバンド型参加証について(コミケット96)を参照ください。

更衣室の場所が変わります

東展示棟が利用不可となり、今回の更衣室は会議棟のみとなります。混雑緩和に向けて、誘導を継続的に改善していますが、時間帯によっては利用をお待ちいただくことが予想されます。譲り合って利用してください。今後に向けては、他の場所への更衣室の設置可能性や、時間帯延長による混雑分散などを検討します。

コスプレで会場間を移動できます!

これまでも会場と防災公園の「有明防災フェア」間をコスプレのまま行き来することができましたが、今回はさらに有明・青海両会場間をコスプレで移動できます。両会場間は参加者以外も通行する通路です。記念撮影レベルであれば問題ありません。ぜひ、新たなロケーションを探索してください! ただし、周囲に配慮しながら行ってください。

コスプレ・撮影のルール・マナーについての考え方

再び「コミケットマニュアル」に立ち返ります。コミケットは表現の可能性を拡げる為の「場」であり続けるため「法令と最小限の運営ルールに違反しない限り、一人でも多くの参加者を受け入れる」と宣言しています。こうした考え方の下で、表現の自粛や萎縮につながるようなルールを設定することを、可能な限り避けてきました。
具体的には、ルールを「参加者・近隣に迷惑をかけない」「法令に違反しない」「防災上危険でない」といった最低限のものに留め、コスプレイヤー・撮影者のみなさんによる「自律」を基本に表現の場を維持していくことが、参加者の相互協力によって運営されるコミケットにふさわしいと考えています。
コミケットのルールにおいて、コスプレの「衣装」「アイテム」に関するものは、極めて限られています。衣装・アイテムがコミケットに存在できないようでは、表現の可能性を拡げていくことはできません。コミケットのルールは、それらがどう使われるのかという「行為」に焦点を当てています。コスプレイヤーと準備会が一緒に、どうすればその衣装・アイテムが使えるのか、考えたいと思っています。ルールに迷うことがあれば、更衣室やコスプレエリアの準備会スタッフに声をかけてください。
一点、この「自律」と混同してはいけないのは、マナーやローカルルールのような慣習を、一方的に押し付けていくことです。昨今、根拠の薄い過剰な「ビジネスマナー」が世間で話題になったりしました。マナーの根拠となる相手の内面を想像した「思いやり」は、社会を成立させていく上で大事なことです。但し、相手が何を不快に思うかは、時と場所によります。また、不快なものが全く存在しないというのは表現の自由の対極です。自分が「こうすべき」だと思ったことを、過度に一般化したマナーやローカルルールとして伝えないよう、情報発信には留意していってもらいたいと思っています。

露出についての注意喚起

最近のコミケットにおいて、一部のコスプレイヤーの方が衣服をめくって、下着等を見せるような撮影が行われているということが確認されています。同人誌に対しては準備会スタッフが巡回して頒布物の確認を行っていますが、コスプレは行動によってその見え方が変わりますから、スタッフがみなさんのコスプレを常時確認することはできませんし、したくありません。コスプレイヤー同士で声を掛け合う、撮影者の方もそうした行動に反応して撮らないといった自律によって、コミケットらしいコスプレエリアを維持していくことに、力を貸してもらえればと思っています。
来年ゴールデンウィークに開催されるコミケット98の日程を発表しました。夏・冬・春と4日間、有明・青海2会場での開催が続きます。参加者全員にとって未知の世界ですが、少しずつ修正を加えながら、東京オリンピック・パラリンピック後のコミケットが見えてくるような3回にできればと思います。今回もオンラインでコスプレイヤー・撮影者向けアンケートを行いますので、コスプレ公式Twitter(@comiket_cosplay)や当日の立て看板からアクセスして頂き、みなさんからのフィードバックがもらえればと思います。それではこの夏の4日間、コスプレ・撮影を楽しみましょう!
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[Since: Jul 26 2019]