配置担当
【コミケット72】
もう毎度お馴染みと言ってもいいですよね?「配置担当者の一言コーナー」をお送りいたします。え〜、色々大人の事情がありまして、今回の夏コミは普段より1週間遅い開催となっております。それで、配置の作業期間も延びたんですが…。楽になると思いきや、逆に期間いっぱいまで悩み続けちゃったりしたわけで……。
あ〜、そうそう前回冒頭で米ヤンに恨み節をぶつけてみましたが、アンケートで大晦日開催の賛否をあまり見なかったような気がしたのですが、もう馴れました? まぁ「次は正月開催だっ!」とか共同代表が言い出さなければいいのですが……。では、気を取り直して「配置担当者の一言コーナー」、最後までお付き合い下さい〜。
「配置担当者の一言コーナー」は今回の申し込みをベースとして、各担当者がそのジャンルの配置作業を行っていて気がついたこと、またはこれから申し込まれる方へお願いしたいことをお伝えするコーナーです。本音に近い部分で書いておりますので、少々表現がキツい所もあると思いますがご容赦下さい。
先に宣伝しておきますが、過去の「配置担当者からの一言コーナー」がバックナンバーとしてコミケットのサイト(http://www.comiket.co.jp/info-c/hitokotoBN.html)にて公開中です。更新担当者がサボっていなければ(笑)前回までの分が公開されていますので、手元にカタログが見当たらず、でも申込書を書かなければならなくなった貴方!必見ですよ〜!
創作少女配置担当
【豆本】
さて、前回書いたので、豆本をまとめて配置してみました。
と言ってもサブジャンルから切り離せたものだけなので、一桁ですがどうでしょう? 
御感想をお待ちしております。
【初申し込み】
前回初申し込みは受からないとアンケートにかかれたので、受からせようと調べてみたのですが、結構抽選前に落ちています。いや、記載ミスや漏れが多いのです。あの申し込みセットを読むのも大変でしょうが、その分微に入り細に入り細かく解説してあります。ちゃんと書いてきてください。(続く)
書類不備で多いのが販売予定が未記入のもの。これから始めるので書類に書く本が無いのもわかるのですが、何をやりたいかをしっかりと書けばいいのです。
やる気を見せてください。
【通行証】
「通行証の配置場所に「曜日」だけでなく月日も入れられませんか?」とのご意見をいただきました。通行証自体に書いてあるので、それ以上要ります? 確かに配置とかに比べて小さい字で書かれているので、読み難いかも知れませんが、スペースの制約もあります。通しでコンプリートするわけでもないので、十分だと思うのですが……。
【シャッター前】
シャッター前および通路に配置されたサークルから、「寒い、風で本が飛ぶ」等のご感想をいただきました。お天気はさすがにどうしようもありませんし、「シャッターを半分閉めて」との御要望もありますが、事故の危険性が増しますのでできません(理由は、Web過去の一言コーナーを参照下さい)。自衛をよろしくお願いします。
【コスプレ】
コスプレ広場でドナルド・マクドナルドとカーネル・サンダースが仲良く並んでいた、との御感想をいただきました。楽しそうですね、私も見てみたかったです。前回の配置が西地区だったので、西4階まで見に行くことのできた方も多いようで、コスプレに対する感想がいつもより多かったかと思います。場所が変わるのも色々なものを見ることができてよいのかなと思います。
【何故西?】
「なぜ101が西に?」とのご質問をいただきました。準備会としては配置環境が余り固定しても良くないと考え、毎回ある程度シャッフルしています。特に西地区は、持ち回りのような形で順番が回ってきます。以前も西だったときがありますので、まぁ、順番が来たということで(笑)。
【西は暗い】
「西地区は暗い」とのご感想をいただきました。理由としては天窓がないからだと思います。直接屋根のある部分には天窓があり、普段は開けて光をいれています。どんなに照明を増やしても、日中の陽光には勝てません。逆に照明は同等についています。
【帰る場所】
「初めての西地区に配置されたので、出かけて戻るとき、つい東地区に……」とのご感想をいただきました。
特にあの人ごみの中ですから、帰巣本能に頼ってしまうのでしょうか?
今回も西地区ですので、気をつけましょう。
【大晦日のサークル参加】
「大晦日は参加できない人が多かったのでは?」とのご質問をいただきました。C71で創作少女はサークル申し込みががたんと落ちました。今回は前回申し込まれなかった方が多数申し込んできています。皆さん家庭との折り合いは大変だと思いますが、我々スタッフはもっとひどいのです。ご理解をお願いします。
【虫眼鏡】
「マンレポ用にスタンド付き虫眼鏡を買いました」とのアンケートをいただきました。私は最近カットに書いてあるURLが読めず、ネガ用のルーペを使っています。特にPCで描いてくる方、縮尺できるからと言って字をあまり小さくしないで下さい。原寸のカットですら読めないほどの字は、縮小されたカタログでは、つぶれて見えなくなってしまいます。
【本の整理】
本の整理はどうなさっていますか? とのご質問をいただきました。
私は、読んで箱詰め。特に思い入れのあるものと資料として手元に置いておきたいものだけ本棚へ。
結局、本は自己増殖しますから、おかげで家の中にグランドキャニオンができています。
【取り置き】
「適当なイベントまで新刊取っておいてくださいと言われても……コピー誌は一回限りがいいんですよね」、とのご意見をいただきました。某1/3代表ならば「同人誌は一期一会。覚悟がなっとらん」と一喝するところでしょうか(笑)。さて、それで終わらせてはなんなので、一寸一言。(続く)
同人誌は描く楽しみ作る楽しみとともに、売る楽しみがあると思っています。その中には、売り方で楽しむという部分もあります。売り方にこだわるのも同人誌の楽しみの内ではないでしょうか。そして売り手がそれで遊ぶのならば、買い手もそれに付き合うのが粋というものではないかと思います。
【棚上げ等過剰なディスプレイについて】
棚上げ等過剰なディスプレイを規制して欲しいとのご要望をいただきました。まず準備会の行う規制は、表現の自由を守るという観点から、見本誌チェックを例にすれば判るように法律や消防上のもの以外最低限です。ディスプレイについては手の届く範囲でちゃんと固定する等してあれば、特にうるさく言っていません。(続く)
当然のことですが、通路や隣のスペースへのはみ出し、受け渡しの際の領空侵犯といったことは規制以前のお話です。そういったことでなくとも迷惑と感じられる事はあるかと思います。凝ったディスプレイをする方は他人の迷惑をちゃんと自分で想像して、もし指摘されたら素直にそれを受け入れてより良いディスプレイを作る努力をしてください。(続く)
同時に周りの方も、ディスプレイも表現の一部であり自分の作品をより魅力的にするための工夫の一つだということを理解してください。過剰に否定的な反応は表現の自由を損なうことになります。お互いに相手の立場を尊重して、コミケがよりすばらしい表現の場であるよう努めていただければと思います。
【座る場所】
座る場所が足りない。ベンチを二人で占領している時は、スタッフが注意して欲しい、とのご要望をいただきました。バスや電車の中と同じです。わざわざ車掌さんとか呼ばないでしょう? 自分で注意して座りましょう。尚、会場内では仕分等せず、家に帰ってからか、近くにホテルでも借りてやりましょう。
【ビデオ撮影】
準備中にビデオカメラを無言で向けて来る人がいたので怖かった、との当日の御感想をいただきました。会場前は原則として取材は許可しておりませんので、スタッフまでご連絡下さい。ですが、サークルの方が記念撮影代わりに風景を撮っている、といったことであれば、そううるさく言っていないのも事実です。(続く)
迷惑でしたら先ず声をかけてみて、ご自分で注意するようにしてください。
また、サークルの方がそう言った記念撮影をなされる時は、周りに一言声をかけるようお願いいたします。
「声もかけずに撮影」というのは当然非常識ですから。(続く)
最後に正規の取材に対しての話となりますが、アピールにも書いてあるように無闇に拒絶するのでなく、ちゃんと自分の考えを主張し、コミケットの面白さを伝ていただければと思います。
【サークル前での撮影大会】
自サークル前でのコスプレの撮影大会をするサークルがいる、との苦情をいただきました。前項でも書きましたが、迷惑にならない程度の記念撮影はうるさく言っていません。ですが撮影会と見えるほどの規模になってしまうと、当然迷惑に感じるはずです。迷惑に感じるようであればできればご自分で注意を、さもなくばスタッフまでご一報下さい。(続く)
また、記念撮影をなさる方は周囲には十分配慮してください。集まるとつい勢いで周りが見えなくなりがちです。又、いつまでもたまらず速やかに解散することで周囲の迷惑を防げます。お互いに気持ちよくコミケを過ごせるよう気を使いましょう。
【アンケート】
アンケートに「記入していただくと抽選時に若干有利になることがあります。」との記載があります。これについて、「誤解を招きませんか?」「脅迫ですか」といった(かなり否定的な)ご意見をいくつか頂きました。(続く)
描き手さんなら良くお分かりと思いますが、自分の描いたものについて、反応が無いときの方がやり辛いものです。自分の仕事が正しいのか、これで良いのか、自分で判断したら自己満足でしかありません。そんな時描き手の皆さんなら読者からの感想が道しるべとなり、糧となってくれることでしょう。(続く)
我々配置担当にとって、それは皆さんからのアンケートなのです。こんなことを書いてでも、切実に書いて欲しいのです。特にオンライン申し込みでは書いてくれない人が増えています。このままではアンケートを書いてくれない人がどんどん増えるのではという危機感の方が先に立っています。(続く)
こういう書き方が良いかどうかわかりませんが、アンケート内容は当落には関係しませんが、実配置時には(並べるときのお隣さんや、特定事情による配慮などの点で)参考にします。少なくとも創作少女にとって若干有利とはそう言ったニュアンスだと御理解下さい。
【分類基準】
サークル分けの基準を教えて、とのご質問をいただきました。まず誘導のある「動物」「ドール」「服飾」「アクセサリ」を別にして、大分類として「ジャンル少女漫画」「FT」「グッズ」と特殊ジャンルとして「実録」「百合」「不条理・グロ」等に分けます。(続く)
この時点で「抜き」と呼んでいる、混雑等で配置に注意が必要なサークルを分けておきます。そして、FT系列は「SF」「歴史」「神話」「メルヘン・絵本」、ジャンル少女漫画系列は「学園」「ラブコメ」、グッズは「便箋」「手芸」「工芸」、動物は「猫」「ウサギ(囓歯類)」「鳥」「犬」「その他」、といったそれぞれの中で中分類から小分類へ分けていきます。(続く)
後はどんどん細かくなっていきます。結局、1〜2サークルしかいないような物にまで細分化していきます。創作は「一人一ジャンル」と言われるほど雑多で、中分類ですら書き切れていませんが相当の数になります。書き続けると際限がなくなってしまいますので、この辺で御勘弁下さい。
【イラストメインサークル】
概要への漫画とイラストのどちらがメインかの記入呼びかけをしてほしい、とのご要望がありました。あまりそういった分類で概要に書いてある事はありませんが、書いてあればジャンル内でまとめています。ですが、前項で書いたものの小分類扱いですので、かなりばらばらになっていると思います。(続く)

また、販売物や概要から便箋やポストカードがメインのようでしたら、グッズ系にまとめるようにしています。そういうことも書いていただけると、こちらとしてはやりやすいのでお願いします。また、どういう配置が望ましいかも書いてください。よろしくお願いします。

【男性向け創作少女】
創作少女を男性向けと女性向けに分けて欲しい、とのご要望がありました。最近いくつかの商業誌で、男性向け少女漫画といった方針で発行されているものがあるようです。ジャンル内ジャンルとしては留意しますが、そういった分類ってどうなのでしょう?(続く)
そもそも、「ジャンルコード100:創作少年」との線引きが文字にしづらい部分であり、永遠の課題と思っていますが、その境界問題の派生といったところなのでしょうか? 少年マンガ繋がりで一寸昔のバカ話を。少し前の一時期いくつかのサークルさんから概要欄に「Wings系の少女漫画です」と書かれていたことがあります。(続く)
「Wings」というと、聖悠紀さんがずっと表紙を書かれていて、たがみよしひささんが連載していて楠桂さんが初の少年漫画と銘打って掲載されたりしました。創刊当初の話です。過去がわかるだけに(単に年寄りともいう)現在とのギャップに苦笑いをしながら配置場所を考えていました。(続く)
ジャンル分けもこんな風に時代によって変わっていくものなのだと思っています。
うまく今の時代にあった分け方ができているのか、御意見、御要望、御感想などいただければと思います。
【配置場所とサークル】
メイドサークルに配置されたが、メイドオンリーで活動しているわけではなかったので、サークルカットは最近のメインジャンルで描くべきだったと反省、とのご感想をいただきました。概要内容とカットが違っていると、書類不備として抽選漏れとなる理由になりますし、受かっても今回のお便りのように、配置場所で困る結果にもなります。(続く)
今回の件は、概要とカットが(過去のジャンルということで)合ってしまったために微妙な結果となってしまったようです。と言う訳で皆さんもカットは最近(せめて申し込んだ時点での)のメインジャンルで描くようにしてください。
創作少女(猫)配置担当
【当選枠】
動物サークルが減っている。当選枠が減らされた? とのご感想をいただきました。前回は年末であったためか、創作少女自体の申し込み数がかなり減っていました。動物だけで見ても、前回は谷になっています。そのせいかと思います。全体の申し込み数から抽選率を決めて当選枠を作っていますので、率的には減ったわけではありませんが、絶対数としては減っています。(続く)
言い換えると、枠の作り方が「いくつ」という数ではなく、「申し込み数の何%」という形で作られているので、申し込み数が減ると配置数が減ることになります。当選率的にはほぼ平均どおりなので、数が減ったのであって枠が減ったわけではありません。
【コミケらしい配置】
前回このコーナーでコミケらしい配置についてご意見を伺ったところ、何件かアンケートに書いていただけましたので、ご紹介します。(続く)
「各ジャンルのカラーが生き生きと見入られるみたいな、刺激を受けて更なる向上心が芽生えるような配置。打ち込む気持ちは皆同じなので、励みとなり、元気の糧ともなります。」 そんな配置ができるよう、がんばって行きたいと思います。いくらやってもやり遂げる事のない道なのでしょうが、皆さんの励みになる配置ができるようになりたいと思っています。 (続く)
「かわいい女の子ばかりのところに入れられて、自分の描く女の子がかわいいと認められたようでうれしかった。そういうのもコミケらしい気が。」 たった数名でやっているので、日本中のサークルを知ることは無理でなのでしょうが、もっと色々なサークルを見て、そのサークルに合った、喜んでもらえる配置ができるようにがんばります。(続く)
色々な御意見をありがとうございます。
お答えできるのは一部ですが、アンケートは全部読んでいます。皆さんの期待するコミケらしい配置ができるよう、これからもがんばっていきます。
【アクセサリー・雑貨について】
アクセ雑貨系のサークルさんからのアンケートについて2件まとめて。「コミック系イベントから撤退する。コミケット等で育ってきて、アクセと言う形で出戻って来た身としてはさびしい限り。」「アクセ雑貨系が本を出す人から嫌われているのなら、仕切りとして男性向けのど真ん中でも良いから、それでもコミケに居させてほしい。」とのアンケートをいただきました。(続く)
何度も書いていますが、コミケはあらゆる表現の場であり、来るものを受け入れるとの立場を明言しています。様々な自己表現の手段がコミケットにはあり、男性向けややおいだけでなく、すべてが同様にコミケを構成する重要な要素です。当然アクセ・グッズもコミケを構成する重要な一要素なのです。(続く)
コミケに参加する以上、それは我々を含む参加者の皆さんすべてのスタンスであって欲しいとも思っています。だから皆さん、胸を張って自分のやりたい表現をしていってください。表現方法・やり方の違いから来る軋轢もあるでしょう。生涯学習という観点を持つことによって、これからは年代の差による問題も生じるでしょう。(続く)
でもそれは嫌う理由でも嫌われる理由でもなく、手を取り合っていくために乗り越えて行くべきものなのだと信じます。私がこれを書くのは、これが最後だと思います。コミケがよりすばらしい表現の場であるためにどう行動すべきか、それを考え実行して行くのは、皆さん自身なのです。どうかそれを忘れないで下さい。
【次回ジャンル】
さてと、ジャンルについて色々と書いてきましたが、創作少女は次回から少し変わる事になります。
今回を最後に、アクセ・グッズ系は「ジャンルコード900:その他」へ移動を予定しています。(続く)
申込書セットを良く読んで、気をつけて申し込んでください。
又、これまで拙い配置にお付き合いいただきありがとうございました。
これからは新しいジャンルから見守っていただければと思います。(続く)
さて、創作少女としては、大分数が減ることになると予想しています。担当者としては色々な変更や制限が付きまとうことになります(ジャンルとして大きい方が自由度が増します)。昔に戻るのでは進歩がありません。創作少女は枠組みが変わる事によって、これから再出発のつもりで新たなチャレンジをして行きたいと思います。(続く)
ですが、やって行く事の舵取りや方向修正は、皆さんからのアンケートが頼りです。
どうか遠慮なくご意見、ご要望、ご感想など書いてください。
まだまだ皆さんとこのジャンルを盛り上げていければと思っています。
【故人を茶化す!?】
「一言コーナーで死んだ人を茶化すような事は止めて欲しい」といったお便りをいただきました。さて、茶化すと言われても、かなりまじめに話をしているつもりです。米ヤンに関しては、こんなことを平然と(それこそ常套手段として)出来るすごい人というエピソードのつもりです。(続く)
確かに故人のエピソードは、多少面白おかしくといった意図が入るのは事実ですが、それはやむない部分かと思いますし、故人を貶めるようなことでもなく、度を越しているとも思えません。また、「来る者去る者」の例示に故人を出すのも文脈として間違っていないし、「茶化す」と言われてもその意図が無いので何を言われているのか戸惑ってしまいます。(続く)
私の意図していないように読まれるのは、描き手としての未熟を晒したことになります。
申し訳ありません。自分で見直してみてやはりわかりませんでした。もう少し細かくお教え願えれば幸いです。
【繋げること】
米ヤンの件があり、「プレス」が追悼特集だったこともあり、「自分より年下の人に死んでほしくない」「ここ数年、周りの人が同人誌をやめたりすることがあったりで、少し寂しくなってきました。まだ参加していたいし、末永く続くことを願います」といったお言葉をアンケートでいただきました。一寸長くなってしまいますが、お付き合い下さい。(続く)
私にとって準備会スタッフで他界されてしまった方は、米ヤン・岩田さんを除いて皆私より若く、年上の二人にしてもこんなに早くお別れしなくてはならないなんて思ってもいませんでした。もう10年程経ちますが、一週間前のコミケで雨の中を一緒に列を作った子の葬儀に参列したときの感情は、正直未だに整理し切れていません。(続く)
自分より若い人は当然ですが、私自身まだ若輩でコミケもその意味では若いので、年上でもまだまだバリバリやっていって欲しい人に逝かれるのは辛いものがあります。年上の二人にしてもコミケスタッフでは最年長組でしたが、まだ50代だったのですから。(続く)
さて、一寸私的な話をさせてください。冬のときは書く余裕がなかったのですが、昨年秋に母が他界し、葬儀の一週間後に米ヤンが他界しました。そのまま配置に入り、その期間中に米ヤンの葬儀と、怒濤の秋が過ぎて行ってしまいました。もう、しっちゃかめっちゃかもいい所で、悲しんでいる余裕もなかったのだと思います。(続く)
母が他界したそのときは、とある(コミケ以外の)イベントの事務所にいたりと、こうやって長年この世界にかかわっている自分の業を思い知ったような気がしています。そんな中で冬コミを迎え年を越し、今回の配置に望んだわけですが、自分の中で細かなことに違いを感じてしまっています。(続く)
進まなくてはならないから、整理することを放っておいてがむしゃらになっているのでしょう。そうやって、残った者は進んでいかなくてはいけなくて、その中で頭の隅に繋げていくことを確実に意識するようになっていることを自覚してしまいます。(続く)
それは昔の、それこそいつなくなってもおかしくない一期一会であった頃のコミケットを知る者としては、隔世の感があるものです。その頃のいつなくなってもおかしくないからこそ次に繋げて行きたいという想いとは、今のあることを前提としてどう繋げていこうかという思いは、明らかに違うものですから。(続く)
たぶん危機感の質が違うのです。いつなくなるかという恐怖から、それがあるものと思ってしまったらその時から無くてもいいものに変わってしまうことへの恐怖に、繋げて行くことの意味も変わってきているのでしょう。 (続く)
この1年は以前と同じを目指してきましたが、次から創作少女も転機を迎えることになります。コミケットがムーブメントとしてある限り、変化し続けて行くのは当然です。変わりながらも変わらない何かを受け継いで行く。それが繋げるということなのでしょう。(続く)
アクセの件で以前書きましたが、一度離れていっても形を変えて出戻って来る人たちが出てきました。多少寂しくなるときはあっても、新しい人やそんな風に戻って来る人などで、また輪ができて行く、そんなときに古くからいる人が続けてくれているのは、帰ってくる人にとってうれしいものです。(続く)
知人の大学漫研OBの話なのですが、四十路を過ぎて飲み会などにはまめに出ており、他のOBから「必ず皆を知っている人がいてくれるから、たまにしか出てこれない我々も来やすい」と言われたことがあるそうです。そんな風に残っている人ががんばって帰ってくる人を迎えられるように在れれば良いなと思います。(続く)
一般・サークル・スタッフ各参加者の代が変わっても、参加していただける人がいる限り、コミケットというものを次の世代に繋げていく努力を止めてはならないのだと思います。また、残っている人も帰ってくる人においでよと言い続けていられるような努力も忘れてはなりません。(続く)
皆が一緒の場にいられるように、繋げて行く努力でそんな場が作り続けられれば良いなと思っています。ひとりではどうしようもないけれど、その一人一人の努力が積み重なってそうなっていけるのだと思います。(続く)
最後に、もう二十ん年前、私がまだ学生だったころ、米ヤンに初めて酒を奢っていただいた時、言われたこんな言葉を。「今日は僕が出すから、代わりに君が奢れるようになったら若い子に奢ってやりなさい。そうやって、代々続けて行く輪が出来るのだから。」(続く)
体育会系のサークルなどではよく言われる当たり前のことなのかもしれません。でも、繋げて行くのは、一人一人のそんな小さな努力からなのでしょう。今では少し形が違うのかもしれませんが、繋いでいく輪を作り続けられれば良いなと思っています。そして、末永くこのコミケットを続けて行きたいと、切に願っています。(やっと終わり)