コミックマーケットの理念と実相

 このページでは、コミックマーケットは、いったいどういう「場」なのか、いかなる歴史を歩んできたのか、どのような理念に基づいて開かれているのかについて、今までの様々な資料を基に説明します。

■What's New

■コミックマーケットの歴史

 『40th COMICMARKET CHROICLE』は、2015年8月コミックマーケット88にて刊行されたコミックマーケット40周年史です。好評につきコミックマーケット88当日に完売してしまったため、2015年10月に再版を行い、2015年12月開催のコミックマーケット89等でも販売しました。

 『40th COMICMARKET CHROICLE』所収の『代表が代わった日』は、2006年秋の米沢嘉博コミケット前代表逝去と、それに伴う共同代表への移行を、準備会スタッフでもあった作家松智洋さんが描いた文章です。松さんは病気のため2016年5月2日に急逝しましたが、彼の作家としての違った一面をご紹介すべく、ここにWeb公開します(2016年5月9日)

 コミックマーケットは、1975年に始まり既に40年近い歴史をもつ日本最大の同人誌即売会です。通常は、年2回、夏と冬に東京国際展示場(東京ビックサイト)全ホールを使って開催しており、2015年冬で89回の開催となります。3日間開催の場合、のべ入場者数約55万人、参加サークル数約3万5千、のべコスプレイヤー数約2万人以上という規模で開催されています。

 『コミックマーケット30’sファイル』は、2005年3月21日に東京ビッグサイトで開催された30周年記念24耐(!?)コミケットスペシャル4において刊行されたコミックマーケットの30周年史です。

■コミックマーケット公式動画

 「コミケットスペシャル6〜OTAKUサミット2015〜」内、コミケット40周年ブースで上映したコミックマーケット準備会記録班による公式記録映像をネットにて公開しました。夏・冬のコミックマーケットの設営から撤収までがコンパクトにまとめられています。

コミックマーケット準備会公式動画 冬コミ(C85)編

コミックマーケット準備会公式動画 夏コミ(C86)編

■コミックマーケットとは何か?

 『コミックマーケットとは何か?』の初版は、「東京大学大学院情報学環 コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム」及び「第65回世界SF大会/第46回日本SF大会 Nippon2007」において発表したものに修正を加え、2008年に発表したものです。この初版から約6年を経て、時代・状況の変化に合わせて改訂したものが、本資料です。コミックマーケットをより理解していただくために、参照していただけると幸いです(2014年1月)。2014年1月版の英語版を公開しました(2016年1月)。

 下記の献血に関するページは、2013年10月に、日本赤十字社の公式Webサイトにて公開されたものを2021年1月の現状に即した形で修正したものです。
 2019年5月23日〜8月26日イギリス・ロンドンの大英博物館にて開催の日本のマンガに関わる大規模な展覧会「マンガ展」(Citi Exhibition MANGA)。コミックマーケット準備会もこれに協力しました。その展示内容についてのレポートです(コミックマーケット96カタログ冊子版に掲載されたものを元に作成)。

 2016年3月2日、公益財団法人東京観光財団からの依頼で、主に観光事業者の皆さんに向けて『「コミケ」に増え続ける海外参加者−オタクは東京を目指す』と題した講演を行いました。この講演の中で、2015年12月のコミックマーケット89海外参加者に対して行ったWebアンケートの結果を発表しました。この発表を再構成し、コミックマーケット90・91の冊子版カタログに掲載したPDFを公開します(2017年1月)
 下記のPDFファイルは、コミックマーケット77二日目(2009年12月30日)に開催された「コミックマーケットシンポジウム『日本発コンテンツの創出と海外への浸透が産む日本への理解』」において、コミックマーケット準備会共同代表市川孝一が発表したものです。2005年の30周年記念調査との経年変化や近年のコミケットへの海外参加者の増加について言及されています。

 2010年8月、コミケット78を対象に、東京工業大学を中心とするコンテンツ研究チームとコミックマーケット準備会が共同で、サークル、一般参加者、準備会スタッフを包括した「コミックマーケット35周年調査」を実施しました。下記のPDFファイルは、「コミックマーケット81カタログ」に掲載された『調査報告』です。

■コミケットマニュアル

 コミックマーケットにサークル参加するサークルの皆さんには、サークル参加申込書セットの購入をお願いしています。サークル参加申込書セットには、その回のコミックマーケットのサークル申込に関連する手続きが記載されている他、コミックマーケットの理念、考え方、事前から当日までの大まかな流れ、ルール、コミックマーケット準備会の役割等々、コミックマーケットの大枠について記述している「コミケットマニュアル」を同梱しています。

 「コミケットマニュアル」は、2013年8月に全面的な改訂を行いました。基本的なコミックマーケットの理念や考え方は、これまでとは大きく変わってはいませんが、以前の「マニュアル」が約40年前に「どうしてコミックマーケットが生まれたのか?」について力点を置いて記述されているのに対し、新しい「マニュアル」は、「どうしてコミックマーケットは続いてきたのか、続けていくのか」にフォーカスして書かれています。

■コミックマーケットと見本誌

 コミックマーケットにおいては、第1回よりサークルから提出された見本誌を保存しています。現在、コミックマーケット準備会が協力している明治大学米沢嘉博記念図書館において、直近開催回の見本誌の閲覧を期間を区切って行っています。また、将来的には、アーカイブ施設において恒常的な過去の見本誌の閲覧が可能になることを目指しています。2008年9月には国立国会図書館からの依頼により、同人誌保存・利活用の必要性、見本誌の回収・保存・利活用の実情と課題について、下記の論文を執筆しました(この論文は米沢嘉博記念図書館開館前に執筆・公開されたものです)。

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[Since: Feb 25 2008] [Last updated: Jan 6 2021]